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#05 土木構造物のすゝめ【土木学会選奨土木遺産/土木学会デザイン賞 マップ付き!】

こんにちは。今まで、noteで様々な土木構造物を紹介してきましたがどのように撮影対象となる土木構造物を決めているかお話しようと思います。
今回はこんな人におすすめです。

○土木を勉強し始めて、実際の構造物を見てみたいけどどこがおすすめなのか分からん!
○土木史や景観、旅行が好き!

0. 土木学会選奨土木遺産/土木学会デザイン賞の地図を作ってみました!

『土木構造物、どこに何があるかさっぱり分からないよ~』という方に向けて、簡易的な地図を作成してみました。まずは近所にある土木学会選奨土木遺産/土木学会デザイン賞に訪れてみてはいかがでしょうか。

※地図の右上にある「」を押すと新しいタブで開きます。

※地図に関する注意
・一部、地図に掲載していないものや位置が不明確なものもあります。
・一部、私有地内にあるものも含まれます。また限定公開、非公開等の措置を取っているものも含まれていますので実際に訪問する前に管理者のHP等で事前に情報を入手しておくことをおすすめします。
・本地図を利用した訪問に伴って発生したトラブルに対し、責任を負いません。

1.「土木」は身の回りにあふれているからこそ捉えることが難しい。

私は大学1年生のとき、教授から次のような課題が出たことがあります。

あなたの好きな橋とその理由をレポート用紙にまとめなさい。

この課題、なんと答えたか忘れてしまいましたが今考えてみると難しい課題だったなぁと感じています。

2013年4月時点で長さ2m以上ある道路橋は約70万橋あると言われています。

★国土交通省:道路構造物の現状(橋梁)https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/yobo1_1.pdf

あくまで「道路橋」の話なので「鉄道橋」「歩道橋」「水道橋」を含めるとさらに増えます。
この中から好きな橋を選べって言われても「好きな本」「好きな曲」と同じくらいに難しいと思います。
(世界に一体、いくつの本・歌があるのかは知りませんが。)

さらに、土木構造物は橋だけではなく、
トンネル、鉄道、道路、空港、港、ダム、送電塔…
と様々な種類があります。
「好きな土木構造物を教えてください」
と言われても『多すぎて正直分からん』というのが今の答えです。

2. 土木学会で評価された作品たちを見よう。

とは言っても、闇雲に面白い土木構造物を探すのは時間がかかります。そこでまず、「ある団体・機関から評価された土木構造物」に着目する方法があります。
今回は、土木学会から表彰されるものとして2つの賞をご紹介したいと思います。

■土木学会選奨土木遺産

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土木学会選奨土木遺産に登録されると、記念プレートが設置される。

歴史的に価値のある土木構造物の保存するために、2000年から始まった賞です。
【登録例】
黒部ダム(富山県)、銀座線(東京都)、御堂筋(大阪府)など

★土木学会選奨土木遺産
http://www.jsce.or.jp/contents/isan/

近代~戦前に建設された土木構造物を中心に登録されており、どれも歴史を感じることが出来ます。もちろん、江戸以前に造られた構造物もあります。近年では黒部ダムを始めとした戦後の高度経済成長期を支えた構造物の登録が増えています。

ちなみに台湾にも日本の土木学会が指定した土木遺産があります。
(なぜ、海外にもあるのか気になる方は「八田與一」で検索!)

■土木学会デザイン賞

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土木学会デザイン賞に登録されると、記念プレートが設置される。

土木×デザインに着目した賞で、2001年から始まりました。計画や設計技術、制度の活用、組織活動の創意工夫によって周辺環境や地域と一体となった景観の創造や保全を実現した作品およびそれらの実現に貢献した関係者や関係組織の顕彰を行っています。
【登録例】
モエレ沼公園(北海道)、東京駅駅前広場(東京都)、汽車道(神奈川県)、中之島公園(大阪府)、門司港(福岡県)など

★土木学会デザイン賞
http://design-prize.sakura.ne.jp/

こちらは土木遺産とは異なり、21世紀に新設・改修されたものが多くを占めます。審査員による評価の高さに応じて、最優秀賞~奨励賞に分かれていますがどれも目を見張るものばかりです。

モエレ沼公園、横浜市の都市デザインは以前ご紹介しました!

3.まとめ

今回は土木構造物を見に行く上で参考となる2つの賞(土木遺産/土木学会デザイン賞)を紹介しました。土木に対する視点が大きく広がるものばかりなのでぜひ訪問されてはいかがでしょうか!

4.あとがき

お出かけ、自由に出来るようにならないかな…

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