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新型コロナウィルスで発展途上国の死亡率が低いのは、単に人口ピラミッドの形の問題ではないかと思い始めた件。

世界的に猛威を振るっている新型コロナウィルスですが、発生当初から不思議な現象として、「発展途上国の死亡率が低い」というのがあります。

感染拡大の当初からSNSなどでは、
「日本型のBCGを予防接種を受けている国の死亡率が低い」
「イベルメクチンなど寄生虫の薬が効いている」
など、日本発祥の薬などが世界に貢献しているのでは、という推測があふれ、私自身も「へぇ」と思いましたし、今でも本当はそうであってほしいと思っています。

それにしても先進国の死亡率が高すぎる感じがするんですよ。ここでは細かい数字を並べることはしませんが。

新型コロナウィルスのわかりやすい日本の統計サイトとしては、東洋経済さんが出されている「新型コロナウイルス国内感染の状況」があります。それぼんやり眺めていて、ふと思ったんです。これは、「単に人口ピラミッドの問題ではないか」と。

このサイトの「年齢別の感染者数」に死亡者も書かれています。大体50歳くらいから死亡するケース出てきて、死亡率は年齢が上がるにつれ高くなっています。

感染者の年齢

イタリアなども3月の時点で「死亡時の平均年齢の中央値は83.6歳」というような数字が出ていましたし、やっぱり高齢者ほど亡くなる確率が高いウィルスなんでしょう。

それであれば、「発展途上国で死亡率が低くなる傾向」というのもわかります。

通常は先進国は、栄養状態もよく、公衆衛生の意識も高いので、高齢者の人口構成比も高くなります。でも、人間の平均年齢が上がったのってこの100年くらいの話らしいですし。そう考えると、もともと人間の体が60年以上生きることを想定して設計されてない感じなんじゃないでしょうか。

心配なのは、「高齢者の死亡率が高い&若年者はほとんど死なない」ということが鮮明になった場合、それを各国が自然死扱いし始めることですね。

特に高齢者への社会保障費が膨れ上がりつつある先進国にとっては、若い人が死なず(割合が増えて)、高齢者が早めに自然に亡くなるというのが財政上は一番望ましい形です。

イギリスなどでは、重症化した高齢者を病院から介護施設に送り返して、コロナウィルスによる死亡とカウントしないようにしていた、といった報道もあったようです。そのため、イギリスは病院以外での死亡者も統計を出すようになったそうです。
https://www.bbc.com/japanese/52466944

上記東洋経済のグラフの一番下にも
「厚生労働省からの公表が5月7日で止まっているため、このデータも更新を止めている。」
ということがさらっと書いてあります。

日本の死亡者統計上は、今のところ例年とは違う動きは出ていないようですが、今後はそういったものも注視しておく必要がありそうです。



コロナでろくに仕事もできないので、暇つぶしに数理モデルで今回のコロナウィルスの動向を分析しています。