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地獄のハジマリ~②

昨日、
“結局2日間この状態で我慢して2日後の20時頃に
≪胃管≫をすることになるのですが
"
と書きました。


2020.1. 25日の夜中に起こった
悶絶しながらの大量嘔吐、
レントゲン撮影から2日間。27日の夜までずっとベッドの中で、お腹を押さえてうずくまりながら

「これが抗がん剤の副作用なのか…?
風船みたいにパンパンに腫れた胃が燃えているように熱くて激痛…!!」


「まさかこんな痛みが、この先もずっと続くのかな…?」


「食事はおろか、水分すら摂れない体になってしまった…どうしよう。 こんな体で退院しても家族に迷惑が掛かるよ…どうしよう。」



≪膵臓癌の最期は
"生きたまま、何頭かの犬にお腹を食べられる"
ほどの痛みを味わいます≫
と何かで読みました。

これがそうなのか?
もう生きれないのか?

あまりにも呆気なさ過ぎるじゃないですか。
絶飲・絶食になる前、最期に食べたのは売店のパンでした。
『あれが最期のご飯か…涙 せめて、少し奮発をしてサンドウィッチにしていたら良かった…涙。』

真剣に落ち込み、泣きました。




点滴を入れているだけなのに、
毎朝計る体重は一向に減りません。

(胃から十二指腸への入り口が癌で埋まってしまっていたので、それ以上下へは何も落ちず、
ただ胃に食べ物・飲み物 (廃液) が溜まっていた事による体重の維持でした…)



「それよりも何よりも…この2日間、
体に点滴で薬ばっかりを入れてる。

胃薬・痛み止め・吐き気止め・眠剤。体…大丈夫なのかな?」

この不安がとんでもなく大きかったです。


ずっと何かが点滴で入ってきている…
そこは余計に恐怖を覚えました。





25日の深夜にレントゲンを撮り、

27日の朝もレントゲンを撮りました。

(胃の中の詰まりを見る為)



もう、レントゲンの台に横になるのも無理でした。

また嘔吐。



横に寝そべる事も出来ず。

袋を片手に口に当て、痛みに震えながら。
受けました。

それがもう本当に情けなくて…



※ずっと就寝時は介護用ベッドの背もたれを

50度位に立てて、もたれて寝ていました。(それが一番楽でした)

まっすぐ仰向けに寝ることが出来ませんでしたので、レントゲン台の上は苦痛でした。



レントゲンを撮り終わった27日の夕方頃、
看護師さんが病室へ来られました。



『○○さん。やっぱり十二指腸が癌に塞がれて通っていません。今から先生が胃管するとの事です。』



「胃管・・ですか?」

※地元の病院で一番最初に受けた胃カメラの段階で『スコープがかなり通りにくくなっています』とは聞いていたんです。

そこからわずか1ヶ月の間に私の膵臓癌は大きくなったと言うことですよね…


≪胃管≫
『鼻からチューブを胃まで入れて、そこから胃の中の詰まっている物を吸い出します。』



「え…痛いですか?(またビビる)」



『痛い…というかのどを通る時、違和感があるそうです。』



「はぁ…。分かりました。どこに行けばいいですか?」



『ここで大丈夫です。先生が来たら始めますね。』



結果。

一回諦めました。



元々胃カメラが大の苦手だったのに、麻酔も無しで直径14mm(?)のチューブなんか入りません。



『そこでチューブを飲み込んで!!』



「ヴぅぅ…」



激痛で入りません。



『仕切り直して30分後もう一回やります。』



「すいません。」





1時間後、すごくベテランの先生と看護師さん到着。



天井の防火設備を指さして

『○○さん、あれ見てて~』

「ヴぅぅ…」



失敗。





『もう途中まで行ったら俺押しちゃうから。2回ほど頑張って飲み込んで!!』



チューブが鼻を通っている時はまだ痛くないんです。

それがのどを通る時に激痛です。

(気管の方が食道よりかなり大きいらしいです。それを食道に誘導する為の“飲み込み”らしいです。)



「ヴぅう・・・ゴクン。」



入りました!!



胃までチューブが入っていきます。

(この状態でも結構な痛み)



『うん、入った入った。落ちて来ないね…。“引いてみて”』



もう一人の先生にベテラン先生が言います。



『じゃあ引きます。』

その管にポンプを差し込み吸引したら…



出るわ出るわ…



野球場で飲むビールのサイズの紙コップ2杯分。

茶色い、3日間吐き続けた液体が2リットル。



『これ抜き終わったらすぐ点滴入れますね。

脱水を起こす量です。』



「はい。」



本当に一瞬でお腹が楽に。

ただ…鼻から胃まで伸びたチューブは

この後2日間も入れっぱなし

になりました。

もう、最初は苦痛でした。咳をしても水を飲んでも痛いんです…。



気になって仕方がありません。

私は咳をすると激痛でした…。





そして寝て起きた時に、間違って自分で抜いてしまわないように、テープでガチガチにしてもらいました。

顔の左側ほとんどテーピングでした。



鼻からチューブを耳に掛けて固定していたのですが、、

毎日その長さも測りました。

抜けて来ていないか?入りすぎていないか?のチェックでした。



その日は、寝る前にも再度600mlくらい抜いてもらいました。



次の日は、いよいよ鎖骨の下にポート埋め込みの処置日でした。

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