![20191202-アイキャッチ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/16484601/rectangle_large_type_2_3bd239a55d39251bd33c9c909193da7b.jpeg?width=800)
仮面ライダーWが助けてくれた話
22歳になった今でも仮面ライダーが好きで、前にやってた仮面ライダービルドなんかはめちゃくちゃ楽しく見てた。
高校生くらいの頃に、CSMシリーズという非常に高級なライダーベルトのラインナップが存在することを知ってからは、いつか欲しい、いつか買おうと思って憧れてた。そのくらい仮面ライダーが好きだ。
去年かおととしくらい、ついにお金ができたので思い切って25000円するベルトを購入した。ダブルドライバーという、上の画像のベルト。
もちろん変身できるわけじゃないし、変身ごっこをして遊ぶわけでもないけれど、部屋に置いてインテリアとして存在するだけで凄まじい満足感!買ったときももちろん、そのあと後悔することもなかった。
買ってきて、思う形に並べたっきり、別に動かして遊ぶことも腰に巻くこともしなかった。だけど、そこにあるだけで不思議と元気が出たし、妙な心強さがあった。多分自分の精神年齢が4歳だからだと思う。
この頃、専門学校が鬼のスケジュールでしんどかったけれど、帰ってベルトが家にあるのをみると元気がでた。仮面ライダーに助けられていた。
それから1年くらいして、めちゃくちゃお金に困った。
それはもう、全くお金がなかった。精神的に病んで、医者からバイトを止められていたし、バイトする気力も体力もなかった。
ただ、何もしなければしないだけお金もなくなるわけで。お金がなくなればなくなるほど精神的にも荒んでいくという悪循環。
やっと本格的にバイトを探し始めて、そこから今の仕事が見つかるまでに更に2ヶ月。この間が本当に大変だった。もう金がなくてなくて…。
家にあるものを売ってなんとかお金を作ってたのだけど、そのときにこのベルトも売ってしまった。確か、15000円くらいにはなった。
もう寂しくて仕方なかったけれど、それよりも目先の生活費が欲しかったから、失った悲しさよりもお金ができた安心感が勝ったし、安心感よりもこのお金がなくなったときの怖さが強かった。
今、ベルトを置いていたところにはなにもない。
なくなったときこそ「あぁ、ほんとに売っちゃったんだなぁ」とか考えていたけれど、なれてしまえばどうということはなくて、別になくて困るものでもなかった。
ただ、今になって思えば、自分は仮面ライダーに助けられたんだなぁと思う。だって、仮面ライダーが好きじゃなかったらベルトを買わなかっただろうし、ベルトを買っていなければ売ってお金にもできなかった。
あのときお金を作れてなかったらどうなったのかはわからないし、案外売らなくてもなんとかなったのかもしれないけれど、売って手に入ったお金がその場しのぎでも楽にしてくれたのは間違いないし。
どんなときでも、仮面ライダーって助けてくれるんだな。
いつかまた買い直せたらと思う。その時は売らなくて済みますように。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?