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週刊オールライター第91号 「東海道新幹線は楽しむ乗り物‼︎」前編(東京→名古屋)

皆さんは、「東海道新幹線」と聞いたときに何を想像しますか?
先日引退を発表した幸せを呼ぶ黄色いお医者さん「ドクターイエロー」が走る路線、世界初の常時200km/h以上で走る鉄道路線・・・色々思い浮かびますね。
ですが、私はこう思っています。

「東海道新幹線は "楽しむ" 乗り物である‼︎」

これは、私が乗り鉄が最大の趣味であるということ、テレビ番組「タモリ倶楽部」にお世話になっている鉄道ライター・栗原景さんがご出演されていて、その影響を15年も受けている部分が大きいですが、実際に何度か乗るうちに東海道新幹線の車窓は本当にお楽しみスポットがたくさん点在すると思うようになりました。
今回は、私の思う東海道新幹線の楽しみ方をご紹介します。普段ビジネスや出張でパソコンやスマホと格闘されている方、この記事と車窓を見て息を抜いてみるのはいかがですか。

新幹線はただの移動手段ではありません!

1. プロローグ 乗る前からすること

皆さんは東海道新幹線に限らず、新幹線移動の楽しみは乗る前から始まっていることをご存知でしょうか。東海道新幹線において2023年10月で普通車車内販売が廃止された今、この「乗る前の楽しみ」という項目は重要事項になっていると思います。
ですので、新幹線に乗る1時間以上前には始発駅に着いていましょう(遅延した際の時間調整も兼ねて)。
ここでのお楽しみ、それは・・・移動中につまむお弁当、おやつ・おつまみ、お酒やお茶・ソフトドリンクの用意です。
タモリ倶楽部で栗原さんもおっしゃっていましたが、車窓を楽しむ時間は
「贅沢な時間」
です。この会が放送された2009年当時は普通車でも車内販売があった頃でしたが、栗原さんは車窓を楽しむためには、駅弁やおつまみなどの脇役を駅で選ぶように言っていました。おそらく、脇役選びから新幹線の楽しみは始まっているということを言いたかったのだろうと思います。

先月、面接のため大阪・姫路に行った帰りに新大阪駅で購入した京風焼き鳥弁当。
京風焼き鳥弁当の中身。
山椒と塩だれは後付けです。
ホームや駅でご飯を済ませた方は駅の自販機や売店でスジャータのアイスを買いましょう。
ただし、中身はとても固いです。
このアイスは鉄道ファンの間で「シンカンセンスゴクカタイアイス」というあだ名があり、その頑丈な冷凍度合いは鉄道ファンのお笑い芸人である中川家・礼二さんに
「(東京から乗って)小田原過ぎてもまだまだカチカチ」
と漫才の中でネタにされるほどです。

2. 東海道新幹線のお楽しみスポット① 実は車内にある‼︎「車内チャイム鑑賞」

東海道新幹線の楽しみは東京駅を発車してからすぐに発生します。有楽町付近を走行中に流れる車内チャイム。実はこれが最初のお楽しみです。
東海道新幹線には2種類の車内チャイムがあります。JR東海所属の車両に搭載されている「会いに行こう(UA)」、JR西日本所属の車両に搭載されている「いい日旅立ち・西へ(鬼束ちひろ)」があります。どう区別するかというと、進行方向後ろ側のドアから乗る際にドアの左斜め下側をみると、JRマークと車両番号が書いてあるのですが、JRマークの色に注目しましょう。マークがオレンジ色であればJR東海の車両ですので「会いに行こう」が流れる車両、青色であればJR西日本の車両ですので「いい日旅立ち・西へ」が流れる車両だとわかります。
ちなみに私のおすすめは「いい日旅立ち・西へ」が流れるJR西日本の車両です。

3. 東海道新幹線のお楽しみスポット② 東京〜品川(海側) 品川の車両基地に停車している車両を眺める

それではここから車窓のお話に行きましょう。見出しにカッコ書きで(海側)(山側)と書いていますが、これは東京から大阪方面に向かう際に太平洋の方角になる側が海側、富士山が見える方向が山側です。
まずは、品川に停車する際に山側に見える車両基地を紹介します。ここは東京総合車両センター田町センターという折り返し列車の留置や清掃といった小規模検査をする場所です。車窓からは、サンライズ瀬戸・出雲で使用される285系電車が夜の東京発に備えて準備しているところを見ることができるほか、品川折り返しとなっている常磐線の車両、特急踊り子など多くの車両が停車しています。子供達が大喜びすること間違いなしのスポットです。

4. 東海道新幹線のお楽しみスポット③ 新横浜〜小田原(海側・山側) ここで現れる「あの看板」‼︎

新横浜を出ると、新大阪方面ののぞみはここから東海道新幹線内での本領を発揮しますが(最速285km/h)、ここから先の区間では東海道のみならず、山陽、東北、上越各新幹線の車窓において必ずと言っていいほどネタにされるスポットが初めて登場します。そうです。「あの看板」です。

豊橋〜三河安城で撮影。

ご存知の方も多いでしょう。「727」の看板です‼︎
この野立て看板は乗りものニュースによると、東海道新幹線上では32枚見れるとのこと。
この会社は「株式会社セブンツーセブン」といい、美容室に向けてスキンケア用品やメイク用品、コスメ用品などを販売する企業です。
この看板、本当に印象に残りますよね。なぜこのようなデザインになったのかというと、乗りものニュースによると
「新幹線の通過する2秒か3秒の間に多くのことを伝えるのは難しいのでインパクトのある社名だけでも知ってもらいたい」
という意図があるのだそうです。ちなみに社名の由来は、先述のタモリ倶楽部の当該の放送のビデオが私の近くにあったのでそれを見て確認したところ、
「創業者の誕生日が7月27日だから」
とのことで、スタジオの笑いを掻っ攫っていました。

(乗りものニュースの当該記事はこちら。)

5. ここで一息 東海道新幹線で私が経験したトラブルの話「非常ドアコックを弄られて緊急停車!?」

東海道新幹線は小田原を過ぎると三島付近まではトンネルが多い区間ですので車窓のスポットはほぼありません。ですので、ここで私の東海道新幹線の思い出を語りたいと思います。
「東海道新幹線のトンネル」でいつも思い出すのですが、中学3年の修学旅行で修学旅行列車に乗車して京都に向かっていた時のこと。ちょうどこのトンネルが多い小田原〜三島付近で、急減速。熱海通過時にホームの都合で減速するのは知っていましたが、熱海を通過した後でしたので不自然な減速に疑問を持っていました。そして列車はそのままトンネル内で停車してしまったのです。すぐに席を立ち上がり、デッキに向かうとすでに集会をしていた隣のクラスの鉄道ファン仲間2人の会話に
「どういうことだよ」
と乱入し、原因を3人で探していました。その時列車は何事もなかったように発車。アクセル全開で急発進しました。突然の停車と何事もなかったかのような発車に疑問が生まれたところ、友人が何かを見つけました。それは、隣の車両で他校の教師に雷を落とす車掌さんでした。それをみた友人は原因をこう突き止めました。
「多分、他校の誰かが非常ドアコックいじったんだ。」
今考えても、とんだ人騒がせです。なぜドアコックいじったのだろう、と。
非常ドアコックは蓋を開けたその瞬間、列車に非常ブレーキをかける仕組みになっているので、本当に非常事態にならない限り、いじってはいけません。

6. 東海道新幹線のお楽しみスポット④ (山側) 富士山が綺麗に見れるかチャレンジ‼︎

写真の世界でこの写真はアウトにあたる「串刺し写真」という構図なのですが、一応奥に富士山が見えるので掲載します。

三島を出ると静岡あたりまで、山側には日本最高の名峰・富士山が見えてきます。天気の良い日にはまさに絵に描いたような名峰が車窓から眺めることができますが、ベストシーズンはやはり空気が乾燥して雨が降りにくくなる冬ごろでしょう。夏は湿っているのですぐ雲が生まれやすく、コンディション的にも難しいでしょう。

8. 東海道新幹線のお楽しみスポット⑤ (海側・山側) 浜名湖を渡る‼︎

山側から見る浜名湖
海側から見る浜名湖。

浜松工場をすぎると、浜名湖の入り口を渡ります。江戸時代の大地震で海と繋がって汽水湖となった、ウナギの名産地・浜名湖。ここを渡る橋は東海道新幹線、東海道本線、道などが並行して通る、乗り物好きにとっての聖地です。運が良ければ列車同士の追い越し・並走も見れます。ここを通れば愛知県はもうすぐです。

10. 東海道新幹線のお楽しみスポット⑥ 三河安城〜名古屋(海側) ナゴヤ球場が見れる

三河安城駅を通過すると「間も無く名古屋駅に到着します」という車掌さんのアナウンスが流れ、すぐに名古屋に到着します。野球好きの方は名古屋到着する前に海側を見ましょう。中日ドラゴンズの二軍本拠地であるナゴヤ球場が見えるからです。実際にスポーツニュースや球団の公式SNSでナゴヤ球場での秋季キャンプの様子を撮影した写真の背景に新幹線が写り込んでいることがあります。運が良かったら選手たちが見えるかもしれませんね。

(球団の公式Xにドクターイエローが写っている投稿がありました‼︎)

次回予告

ここから先も語りたいことはたくさんありますが、かなり長くなってしまうので今回はここまでとさせていただきます。
次回は後半戦。名古屋→新大阪に広がる車窓のおすすめスポットを紹介します。
それではまた。

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