見出し画像

2023/05/05

#本日の気になったニュース

POINT(要点:ニュースのまとめ)

 2020年以降、若者による投資意欲が増してきている。NISA(少額投資非課税制度)が開始した2014年では主に60代が投資の中心となっていたが、近年では金銭的余裕のある3,40代だけではなく、2,30代の口座開設数が大幅に増加している。さらに、投資実態を見ると、積立NISAが一般NISAよりも口座開設数が多い傾向にあった。こうした若者による投資が過熱している背景として、以下のことが考えられる。「将来に対する不安感」や、「少額での投資が可能で継続しやすい」などである。ただ、周りがはじめてるからという理由での「横並び行動」である可能性も高く、若者の投資は、一過性のブームかもしれない。

新規口座開設数の推移(2015年~2021年)
出所:金融庁「NISA・ジュニアNISA利用状況調査」データより三菱UFJ信託銀行作成

20・30代の新規口座開設の内訳(四半期毎)
出所:金融庁「NISA・ジュニアNISA利用状況調査」データより三菱UFJ信託銀行作成

REASON(理由:なぜそのニュースが気になったのか)

 Z世代がなぜ投資に関心を持ち始めているのか気になったから。

EXAMPLE(事例:理由を裏づける事例等)

 私が、つみたてNISAを始める一人であったから。また。金融機関等でNISAを勧められる機会が多かった。ただ、周囲の人は、貯金をメインの金融活動としていることが多く、身近に投資ブームが起こっているとは言えない。

POINT(結論:どのような事が示唆されるのか・私見等)

 Z世代の消費傾向と周囲の投資活動の実態を踏まえると、投資は、過熱こそしないものの、投資に対する関心は続くだろうという結論である。
 若者は、便利で、手間や時間を省けるような商品・サービスを利用する傾向にあり、目先の利益についてかなりシビアに判断する。これは、SNSの利用による、商品・サービスの認知拡大や購買増加が大きく関係している。例えば、インフルエンサーがある商品・サービスについてレビューをする。その投稿を見た同世代の若者は、彼らの消費を信頼しており、彼らに影響を受けるような形で、購入へと進んでいくのだ。このように若者は、「目の前にある良い」商品・サービスに飛びつくという消費性向があると伺える。
 また、若者が、5年後10年後といった将来に対しては漠然とした不安を抱いているのは確かである。ただ、「今を生きる」ことが是と考える若者にとって、中長期的な投資を考える余裕などないかもしれない。
 そのため、不安を補填するような少額な投資は今後続くものの、Z世代による大規模な投資は期待できないだろう。

参考文献(日経、ブルーム、ロイター等)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?