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整数の話#1(最大公約数と最小公倍数の関係)


私、佐久知氷仙について

初めて投稿します。佐久知氷仙といいます。
私、佐久知氷仙のことを少し自己紹介します。18歳前後のときに統合失調症と診断されました。なので、その頃はくよくよしていました。ですがある症状をきっかけに、一念発起し大学受験をしたところ、地方国立大学に入学することができました。その後3回目の入院生活があったのですが、その頃から症状が少しずつ安定して、今ではある企業に障がい者雇用で就職し働いています。

なぜ、大学に入ろうと思ったかというと数学の研究者、いわゆる数学者になりたいと思ったからです。その思いで勉強し大学に進学しました。結論から言うと数学者にはなれませんでした。ですが、数学への情熱はまだあり、何かしら数学に携われないかとずっと考えていました。

そこでこのnoteに数学の記事が何か書けないかと思い、今文章をしたためているところです。
自己紹介はここまでにして早速、数学の話をしていきたいと思います。

整数の話

何を話すかはいろいろ迷いました。ただ「整数」については誰もが小学生の頃から親しんで来ている数学の対象だと思います。なのでこれから「整数」について話していきたいと思います。

改めて整数とは何かというと、1, 2, 3, ・・・のように飛び飛びの数のことです。特に今言った、1, 2, 3, ・・・は自然数と呼ばれる数です。整数とはその自然数に、0と負の自然数を合わせた数のことです。例を挙げると、3や5は自然数であり、整数でもあります。一方、-7や‐10は自然数ではありません。ですが整数ではあります。また、0.5や1/3は自然数でも整数でもありません。もちろん整数と言えば負の数もあらわすのですが、便宜上、整数といえば、0以上の整数としましょう。

約数と倍数

さて、𝑎(≠0)と𝑏を整数とします。𝑎が𝑏の約数であるとは、ある整数𝑚があって、𝑏=𝑎×𝑚とかけるときにいいます。具体例をあげましょう。例えば、𝑎=3,𝑏=15とします。このときある整数を𝑚=5とすると、𝑏=15=3×5 =𝑎×𝑚とかけるので、𝑎は𝑏の約数です。つまり3は15の約数です。この場合、もちろん𝑚も𝑏の約数です。つまり5は15の約数です。逆に、𝑎=2は𝑏=15の約数ではありません。なぜなら、15=2×7.5 とかけるのですが、7.5は整数ではないからです。このように整数𝑏が整数𝑎の整数倍のときに𝑎を𝑏の約数というのです。また、別の言い方をすると、𝑎が𝑏の約数であるとき、𝑏は𝑎の倍数であるといいます。

公約数と最大公約数

𝑑が𝑎と𝑏の約数であるとき、𝑑を𝑎と𝑏の公約数といいます。例えば、1はどんな整数どうしの公約数といえます。なぜなら、どんな整数𝑎,𝑏に対して、𝑎=1×𝑎と𝑏=1×𝑏と書けます。なので、1は𝑎と𝑏の約数といえるため、1は𝑎と𝑏の公約数といえるからです。つまり、1は「最小」な公約数と言えます。なので公約数を考える場合は「最大」な公約数を考えることが大事です。それを最大公約数といいます。

そこで、𝑎と𝑏の最大公約数をgcd(𝑎,𝑏)で表すことにしましょう。ちなみにgcdとはgreatest common divisorの頭文字をとったものです。例えば、gcd(12,15)=3のように使います。

公倍数と最小公倍数

𝑘が𝑎と𝑏の倍数であるとき、𝑘を𝑎と𝑏の公倍数といいます。例えば、𝑎×𝑏は𝑎と𝑏の公倍数といえます。また、2𝑎×3𝑏も𝑎と𝑏の公倍数といえます。つまり、𝑎と𝑏の公倍数はいくらでも大きな整数で表すことができます。なので公倍数を考えるときは「最小」な公倍数を考えるのが大事です。といっても、0=0×𝑎=0×𝑏なので0を「最小」な公倍数にしてもいいと思うかもしれません。ですが、そうしてもあまり有用ではないので、0でない「最小」な公倍数を最小公倍数とします。

そこで、𝑎と𝑏の最小公倍数をlcm(𝑎,𝑏)で表すことにしましょう。ちなみにlcmとはleast common multipleの頭文字をとったものです。例えば、lcm(12,15)=60のように使います。

最大公約数と最小公倍数の関係

ここで、ある関係を紹介したいと思います。𝑎と𝑏を整数とします。さらに𝑎と𝑏の最大公約数𝑑=gcd(𝑎,𝑏)とし、最小公倍数を𝑚=lcm(𝑎,𝑏)とします。ここで次のような関係が成り立ちます。

𝑎×𝑏=𝑑×𝑚

𝑎=12,𝑏=15とし実際に計算してみましょう。まず𝑎×𝑏=12×15=180となります。𝑑=gcd(12,15)=3、𝑚=lcm(12,15)=60なので、𝑑×𝑚=3×60=180となります。なので、この例では確かに𝑎×𝑏=𝑑×𝑚が成り立っていることがわかります。

証明はごちゃごちゃしたやり方でもできるのですが、この証明は𝑎と𝑏をそれぞれ素因数分解し、そこから導き出す証明方法が簡明でわかりやすい証明だと思います。

なので次回はその辺りのことを話せたらと思います。
今回はここまでです。最後まで読んで下さりありがとうございました。

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