“Peel Switch”を採用した感想と懸念点


皆さんは”Peel Switch”というコンセプトを知っていますか?

戦術を勉強されている方や戦術好きの方にとってはもはや常識かと思います。

ただ、数ヶ月前のコーチ講習会で私がPeel Switch について触れると、
「そんなのがあるんですね〜」と多くの方に言われたので、まだまだ浸透していないコンセプトなのかな?と個人的には感じました。


Peel Switchとは、
「ボールマンDFが抜かれた時に、隣のDFがカバーして、抜かれたDFはカバーしてくれたDFのマークマンを守ろう
→抜かれたらそのまま隣のDFとSwitchしよう」
というコンセプトです。


さて、私が自チームで実際に採用してみた感想ですが

“Ball manのDrive “

“Driveへのカバーによるフリーの発生”

この両方を防ぐことが可能であるというのが、魅力的であると感じました。 

一方で懸念点としては、

“Driveに合わせたOne-Pass AwayによるCorner Diveや45 Cutへの対応が困難である”

“Peel Switchをするかしないかの
判断が難しい場面が存在する”

といったものがありました。

1つ目は、Driveに合わせて横のOFにDiveされてしまうと、構造上Peel Switchが難しくなるというものです。

2つ目は、ボールマンDFが抜ききられたどうかの判断が難しいというものです。

完全に抜かれてしまったのならばPeel Switchに移行すれば良いのですが、ボールマンDFが抜ききられず横に並んでいる時などは、Peel Switchするかどうかの判断が難しいと感じました。

“相手のDiveが始まるとすぐに Peel Switchへ移行する” というのも試してみましたが、Rotationが増えることで”スタミナの消費が増える”ことや
“Box Outが難しくなる”といったデメリットもあり、個人的にはあまり良くないのかなと思いました。

上記のような懸念点はあるものの、導入コストが低い(簡単に取り入れられる)割には十分に効果を発揮するコンセプトなので、個人的にはどのレベルのチームでも導入しても良いと感じました。

当然それぞれのチームのDFシステムがあるので全てのチームに適するものではないですが、個人的にはとてもおすすめのコンセプトになっています。

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