自力で初めて地元のリアル書店に出版小説を委託した話
個人出版レーベル「HS書架」代表の春紫苑です。
この記事タイトルの通り、HS書架の第一弾小説『青き石眼のアシュリー』が、このたび地元のリアル書店でデビューしました!やったぁぁあああ!!
無名の作家なので、棚差し(棚に並べてあり、背表紙だけが見える状態の置き方)を覚悟していたのですが、ご覧の通り憧れの平積みでディスプレイされているんです!
たった一人のための小さな出版社。その初めての出版物が、どうしてこのようにディスプレイされて販売されるに至ったのか。
今回はそんなお話をしたいと思います。
地元は独立系書店のメッカ
さきほどから「地元」と繰り返していますが、HS書架の地元とはどこか。
私達の出版社(グループ)の地元とは、京都、それも市内になります。その京都市内には、結構有名な独立系の書店が軒を連ねています。
左京区一乗寺にある「恵文社」を筆頭に、
河原町丸太町からほど近い「誠光社」
出町柳の「CAVA BOOKS」
三条大橋からすぐ南にある「ホホホ座」
そして今回HS書架の小説の委託販売を引き受けていただいた、二条高倉の「レティシア書房」もそんな独立系書店の一つ。
独立系書店とは
書店は通常取次と呼ばれる本専門の卸業者があり、そこからの自動で配送される本(いわゆるパターン配本)を各店がピックアップして売る、という形式を取っています。TSUTAYAや丸善、ジュンク堂を始めとする大手書店はほぼこの形をですね。
ところが独立系と呼ばれる書店は、パターン配本をせずに(したとしても少量)店長自ら本を仕入れてディスプレイし、本を売る形式を取っています。
そのため、独立系書店では一般に流通していない(いわゆる取次に卸すことができない)リトルプレスと呼ばれる本や、同人誌なども売られていることがあります。
半月ほど前、誠光社とレティシア書房に下見を兼ねて訪れましたが、どちらもリトルプレスのコーナーが、書店の一角に設けられていました。私はこの瞬間、
もしかしたら置いてもらえるかもしれない
と希望を持ったことを覚えています。
取次の壁
とはいえ独立系書店だけだと書店の数に限りがあります。そこでいわゆる数店舗ほど展開している書店にも果敢にアタックすることに決めました。
京都ですと河原町御池の地下に、「ゼスト御池」というショッピングモールがあります。その中にある「ふたば書房」に本を置かせてもらえるか、頼みに行きました。
なぜふたば書房さんなのか。このゼスト御池にあるふたば書房さんは、普通の書籍もさることながら、児童書がとても充実しており、児童書に限りなく近い『青き石眼のアシュリー』なら委託できるのではと、淡い希望を抱いていたのですね。
そして勇気を振り絞って書店員さんにお話を伺ってみたところ、
トーハンさんなどの取次と取引しているか
尋ねられました。
さきほどチラっと取次のお話をしましたが、やはり一般の書店では取次という流通販路がないと、本を委託することが難しいようです。
実はこの時、別の販路についても伺ったのですが、その話はまた別の機会に設けますね。
そして平積み販売へ
そんなわけで、現在のHS書架の規模や立ち位置を鑑みて、とりあえずリアル書店は独立系一本に絞って交渉を行うことに。
そしたら、レティシア書房の店長大西様から、預かってもいいとのお言葉をいただくことができました!
そこで書店で売るための体裁を整えるため、今まで巻いていなかった帯をさっそく発注すべくデザイン、入稿を済ませます。ついでに大西様より
POPがあったほうが、ひと目に付きやすいかもしれないね
とアドバイスいただいたので、それも合わせて作りました!
そして雨の中納品して数日後、書店にうかがったところ、このような光景が!!
うわあぁぁあああん、リアル書店に並んでるところを実際の目で確かめることができただけでも至福なのに、平積みで書棚にセッティングされてるぅ!
このような形で書店様に委託販売していただくことができました。リトルプレスとはいえ、自分たちが制作、出版した本が他の本とともに並んでいるのは、格別ですね!
レティシア書房について
せっかくなので、お世話になっているレティシア書房様について少しだけ。
地下鉄烏丸御池から徒歩7~8分ぐらい歩いた場所に、開かれたおしゃれな本屋があります。そこが独立系でも有名な書店、レティシア書房です。
絶妙な本の並びにレコードやCDなど、店長のセレクトした音楽関係のアイテムもズラリ。店内には雰囲気のいい音楽が流れています。京都におこしの際は、ぜひ足をお運びくださいませ♪
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