対話型国語授業のつくりかたを読んで〜自分だったら発問について〜
附属新潟小学校の中野 裕己先生の国語の授業がとても好きで今回の本
『子供が学びを創り出す 対話型国語授業のつくりかた』読ませていただきました。
初めて授業を見させていただいたのは、
2年前の『こんぎつね』の授業
赤い井戸の所にいる兵十の表情を想像させた後
もしも自分がごんだったら、
兵十にどんなことをしてあげたい?と問いかけて、そこから子ども達が学びに入っていく授業がとても理想的でした。
いざ学びに入ると教科書の全文プリントを使って、叙述のすぐ近くに自分の考えを書いたり、物語文の言葉と言葉をつないで登場人物の心情の把握を深めたりと…
すごかったのを今でも覚えています。
今回読むにあたって一番知りたいと思ったのは、
中野先生が『ごんぎつね』
『ちいちゃんのかげおくり』『モチモチの木』
とされていた
「自分だったら」発問についてです。
(他にもまとめたいことはあったのですが今回のメインはこれ)
本書を読んでの気づきと
僕自身で考えたことをまとめます。
①発問の良さ
子どもみんながわかるしできる
②ものの見方・考え方を養う
たとえば、モチモチの木だったら、
語り手→おくびょう
だけども、
じさま→かわいい
登場人物を見る視点で豆太への気持ち
が変わることに気づける。
この視点の転換は、他の物語でも使える汎用的な読みの力「国語の眼鏡」なのかなと!
③三次の考えの形成につながる
国語科学習指導要領では、
感想や考えを持つことについて
「感 想や考えをもつとは,文章を読んで理解したことについて,自分の体験や既習の 内容と結び付けて自分の考えを形成することである。ここには,疑問点や更に知 りたい点などを見いだすことも含まれる。」
と書かれていて、自分の体験を物語の内容と結び付けるのに合っている!
そして僕が一番感動したポイント!!
④自分の考えと比較することで何を視点に物語全文プリントから叙述を探せばいいのかが明らか!
たとえば、
ごんぎつね
⑴ 赤い井戸の所で落ち込んでいる兵十に自分がしてあげたいことを考える
→友達になりたい、そっと見てるなど
⑵ ごんも思ってそうなものある??
ここで自分とは違う存在であるごんと自分のにているところを問いかけることでモヤモヤをうむ。
⑶ モヤモヤがあるから本文から自分とごんの似ていると思うところを探す。
「友達になりたいはあるかなぁ??」
と思って探すから、探すものが明確で本文をしっかり見ることができて素晴らしい!
ここは本当に子どもの対話する力が育っているなと思いました。
こんな対話する力の育っている学級にしたいなと思いそのことも本書を読んで学べました。
⑷ 話し合いの後は教師が子どもの注目した叙述をもとに意見を出す。
ここが難しいなと自分がしようと思ったときに力不足だなと思ったポイントでした。
他にもまだまだ
「自分だったら」発問の良さがあると思います。
本当に「自分だったら」発問の一点を取っても深い。
校内研究での提案
実は、校内研究の指導案検討でこの「自分だったら」発問を使った授業をしようと思いましたが、
上手く良さや理論を説明できずに撃沈しました…
上手く「自分だったら」発問の良さを伝えられるような指導案が書けなかったのもあります。
主に突っ込まれたのは、
・グループ活動の際の先生の支援はないのか
・具体的な子どもの姿が見えない
・子どもの意見のまとめ方
などなど、
自分の先生としての力不足を実感しました。
ただ今回の指導案検討で気づいたのは、
中野先生がTwitterでもおっしゃっていましたが、
否定されるべきは『これは有効な方法だ!』と、方法が一人歩きして、願いが剥がれ落ちること。
と僕自身のしたい授業像が一人歩きしてたのかなと気づき、今なんだか深く反省しています。
とは言え、
対話型授業の国語授業をしたい思いは、変わらないので、この夏休み指導案考えていこうと思います。
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