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写真や映像を撮る際に起こる現象をいくつかまとめてみた

コンポジットうまくなりたいなと思いながら、カメラの知識がぼんやりしたままだったので、改めて撮影時に起きる現象 Optical artifactsについて調べました。シンプルな内容になりますが、今回知ったことをまとめたので共有します。
素人が書いてますので、間違っている箇所あればそっとお知らせください。

光学的なアーティファクト(Optical artifacts)

レンズやカメラシャッターの構造上の特性や、デジタルカメラ、ビデオカメラでコンピューター処理などによって生じる、意図しない不自然な効果や不規則なパターン。圧縮アーティファクトやデジタルノイズなどがその例です。


レンズフレア(Lens Flare):

レンズに光が直接当たった際に、反射や乱反射によって発生する光の干渉。多くの場合、望遠レンズやワイドレンズなどの特定のレンズで発生しやすい。時には意図的に演出されることもある。

UnsplashのLeon Seibertが撮影した写真

ゴースト(Ghosting):

上記のレンズフレアの要素の一つ。特に強い光源がフレアを生み出すことが原因で発生することがある。
映像や写真で、不適切なライティングやレンズの反射によって生じる透明な重ね合わせの効果。
Canon サイト内のゴーストの説明

UnsplashのJake Gardが撮影した写真

ハロー効果(Halo Effect):

映像や写真の被写体の周囲に光の帯が発生する効果。主に強い光源やコントラストの強い場所で発生することがあります。

Halo effect と Bloom effect の違いを説明してくれている動画がありました。
Halation and Bloom. What’s the difference | Color Grading #dehancer

UnsplashのJongsun Leeが撮影した写真

レンズアブベレーション(Lens Aberration):

レンズの光学的な特性に起因する、色収差(Chromatic Aberration)や歪み(Lens Distortion)。特にレンズの周辺部分で目立つことがあります。
「樽型収差」は広角レンズに出やすく、内側にへこむ「糸巻型収差」は望遠レンズに出やすいとのこと。ブレイクダウン映像などでコンポの際、少し歪ませているのを見たことがあります。
Chromatic Aberration ついてはこちら
Chromatic Aberration より
Lens Distortion については下記の説明がわかりやすかったです。
What is Lens Distortion? photographylife.com より

色収差 Wikipedia より

モーションブラー(Motion Blur):

カメラや被写体の動きによって生じる、映像や写真のぼやけ。高速の動きやシャッタースピードの遅さ、光の感度を決めるISOの値を低くすることによって強調される。アクションシーンやスポーツ撮影などでよく見られる効果。
Adobeサイトからモーションブラーの撮り方

UnsplashのHaydonが撮影した写真

ノイズ(Noise):

映像や写真における、画像に不規則なピクセルの乱れや粗さ。低照度環境での撮影やデジタルカメラのセンサーによるものが一般的。

下記サイトでは暗部での撮影時にノイズを出さないようにするには、シャッタースピードとISO感度の特性に注意して調整していくと書かれていました。
https://goopass.jp/magazine/iso/

UnsplashのHaydonが撮影した写真

ボケ(Bokeh):

被写体の前後の領域が意図的にぼけている効果。ボケはレンズの絞りや焦点距離、被写体の距離などによって変化する。美しい背景ぼけを生み出すために使われることがある。

下記ブログがかなりわかりやすく勉強になりました。
https://coosy.co.jp/blog/photography-bokeh/

UnsplashのKevin Langが撮影した写真
Bokeh Wikipedia より

モアレ(Moire):

画像のパターンが異なる周波数で干渉した結果、奇妙な模様やリング状の効果が現れること。織物や柵などのパターンが写真や映像で現れる場合がある。
Canon サイト内のモアレの説明

UnsplashのDavid Clodeが撮影した写真

ホットピクセル(Hot Pixel):

長時間露光や高感度撮影時に、カメラセンサー上の特定のピクセルが過熱して、明るく点滅したり歪んだりする現象。通常、デジタルカメラで見られます。
ホットピクセルについてこちらのブログの説明が一番わかりやすかったです。
https://alan-d-haller.info/camera/solution_hotpixel/

ローリングシャッター現象(Rolling Shutter phenomenon ):

画像の上から下に向かってスキャンする「ローリングシャッター」方式のデジタルカメラを使用した際に高速で動く被写体やカメラの動きによって、発生します。
見ていて楽しかったローリングシャッターの解説動画
Why Do Cameras Do This? | Rolling Shutter Explained - Smarter Every Day 172

ローリングシャッター現象 Wikipedia より

ビネット(Vignetting):

写真における「ビネット」とは、レンズの性能や設計上の制約により、画像の周辺部分が暗くなる現象のことを指します。特に大口径のレンズや開放絞りで撮影した場合に顕著に現れることがあります。

ビネットについての解説ブログ
What is Vignetting? photographylife.com より

発生原因についてより分かりやすく説明してくれているブログ
https://tatsumo77.hatenablog.com/entry/2017/09/10/172233

Vignetting Wikipedia より

バーティカルスミア(Vertical Smear):

明るい光源が画像センサーに直接当たることで、垂直方向に長い縦線が生じる現象。一般的には CCD カメラで見られます。
1990年代、撮像管カメラから進化した初期のCCDカメラは強い光源を撮影すると垂直方向にスミアと呼ばれる光軸が発生する。
現代のCCDセンサーはこの現象の原因は解消されているため、発生しないとのこと。レトロな雰囲気を出すときに演出としてのせることもありえそうです。
似た現象にブルーミングというものもあるそうで、スミアは縦に発生するのに対してこちらは光源の周りにぼんやりと霞のような光がひろがるのだそうです。

スミアが発生している映像
CCD sensor Vertical streaking Bleeding smearing effect in Nikon L6 video experiment

Smear Wikipadia より

ここから後は撮影時ではなく
再生&編集時に起きる現象です

バンディング(Banding):

映像のトーンやグラデーションが不自然なバンド状に表示される現象。特に低ビットレートのビデオやJPEG圧縮された画像で発生しやすいです。
グラデーションを表現するために必要なビットが足りないために、割れたような現象が起きるようです。
映像ではLog撮影の際に起きることがあるようでした。
S-Log撮影の注意点!バンディングの原因
RAW撮影とLog撮影の解説

画像のバンディングについて解説されているブログ

グリッチ(Glitch):

映像や写真の不具合や異常な動作。電子的なエラー、デジタルデータの破損、または不良なデジタル信号などが原因で発生することがある。
(下記画像はあくまで例でほかにも様々なグリッチがあります)

下記動画ではブラウン管テレビの回路を改造してアナログでグリッチを作成していました。様々なタイプのグリッチを見られるので参考用に共有します。
How to make Analog Video Glitches | Circuit Bending

UnsplashのS Rが撮影した写真

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