なぜ私はwebイベントを開いたのか (きっかけと結果の記録)
※今回はwebイベント開催のノウハウではなく、私がこれまで主催したイベント(5件+プチ1件)を開くことになったきっかけや経緯、実施結果やイベント後の感想を主体とした読み物です。
つれづれなるまま書いており、実用性はあまりありません。
webイベントの開き方について知りたい方は、私の以下のnoteをご覧ください。
主催したイベント一覧
開催済み
2021.7.24 青獅子男女!(青獅子の学級生徒・男女カプwebオンリー)
@ピクスク(pictSQUARE)
30sp
2022.5.21 青獅子男女!2
@ピクスク
12sp
(2022.7.23 金鹿男女!(金鹿の学級生徒・男女カプwebプチオンリー))
※「黎明の星の下にて」様内のプチオンリー
@ピクスク
16sp
2023.6.9〜6.10 キズナエンゲージ!(FEエンゲージwebオンリー)
@ピクスク
100sp
2023.10.21 おためしピクリエ(オールジャンルピクリエ練習イベント)
@ピクリエ
9sp
2024.1.19〜1.20 キズナエンゲージ!2
@ピクリエ
90sp
今後開催予定(サークル募集中)
2024.11.2〜11.3 エレオス男女会(FEエンゲージ男女オンリー)
@ピクリエ
2024.12.14〜12.15 グループ展2024.12「七色ワンダーランド」
@ピクリエ
最初のきっかけ 〜出られるイベントがなかった〜
私は福岡に在住しています。
2021年当時、メインで活動していたFE風花雪月でイベントに出るには、東京や大阪のFEオンリー「刻印の誇り」が第一選択でした。
しかし当時はコロナ禍の中、遠征してのイベント出展はかなりはばかられる状況でした。
福岡でも「刻印の誇り」はありますが、開催は不定期でタイミングが合わないこともしばしば……。
そんなコロナ禍の中、生まれてきたサービスがピクスク(pictSQUARE)です。
外出自粛ムードの中、ピクスクの誕生は同人界に大きなインパクトをもたらしました。
そしてFE風花雪月のジャンルでも、webイベントがちらほら出始めました。
しかし当時は特定のカップリングのオンリーが多く、活動カプが違う私が参加できるwebイベントはほぼ無かったんです。
そこで私は思いました。
「出るwebイベントがないなら作ればよいのでは?」と──。
「青獅子男女!」の開催
イベントのコンセプトを限定する
私は風花雪月の青獅子の学級の生徒同士カプを推しています。
なので初めは、「青獅子の学級の生徒を含む男女カプ」を対象にしたイベントを開こうと思いました。
しかし当時、青獅子の学級生徒と先生(主人公)のカップリングの規模がとても大きい状況にありました。
もしこのカップリングを含めてしまったら、サークル参加が多くなる可能性があり、イベント主催が初めての私にはキャパオーバーになってしまうのではと危惧しました。
それと先生カップリングは他にもオンリーがありましたので、先生カップリングを敢えて対象外にした方が、キャパオーバーの心配もなくなるし他のイベントとも差別化できると考えました。
結果的にこの目論見は大成功でした。
参加サークルが30spという初心者にもやさしいスペース数になりました。
成功を収めた「青獅子男女!」でしたが、なにせ初めての主催だったのでフィードバックが欲しいと思い、事後アンケートをgoogleフォームで実施しました。
結果的には、「イベントの対象カップリング」の設定範囲が最も好評だったため、こちらも目論見通りという結果でした。
アンケートの実施で、好評だった点を教えていただけましたが、改善すべき点についてもご意見を頂戴できて大変参考になりました。
青獅子男女!2の開催と情勢の変化
青獅子男女!を開催してみて楽しかったので、しばらくしてから第2回の企画を立ち上げました。
開催コンセプトや運営方法は前回とほぼ同じにしました。
ですがこの回では、前回よりスペース数が30sp→12spと半分以下になりました。
この減少の1番大きな要因は、この年の7月に「FE風花雪月のジャンル全体オンリー」が実施される予定になっていたからだと考えます。
このオンリーは後に私もプチオンリー主催として参加することになりましたが、とにかく主催者様の運営能力が非常に高いイベントでした。
私には到底真似ができないレベルで運営が行き届いていて、自分の主催としての能力もある程度客観視できました。
そして私は思いました。
このジャンル全体オンリーがあれば、青獅子男女開催当初にあった問題「私が出られるイベントがない」は解消されます。
実際、青獅子男女!2 のサークル数も減少したので、「もしかしたら、青獅子男女は単独オンリーとしては役割を終えたのでは……」と考えるようになりました。
そして、ジャンル全体オンリーがプチオンリーを募集していたので、今後はこれに乗っかる形でプチを開く活動をしてはどうかと考えました。
プチオンリー「金鹿男女!」の開催
こうして私は「ジャンル全体イベントのプチオンリーの活用」を考えましたが、全体イベントは7月、青獅子男女!2は5月だったため、あまり期間が空いていません。
そこで私は、青獅子の推しカプとは別の、金鹿絡みの推しカプの作品発表の機会を持ちたいと思い、「金鹿男女!」プチオンリーを立ち上げました。
テーマは青獅子男女と同様の範囲(金鹿生徒含む男女カプ(先生カプ除く))に設定しました。
このプチオンリーは結果的に16sp規模となり、多くの方に喜んでいただけたと思います。
キズナエンゲージ!開催の勇み足
FEエンゲージの発売
このように、今後は風花雪月全体イベントでプチオンリーを開くことを検討しようと考えるようになりましたが、なにせプチオンリーなので母体となるイベントの存在が前提となります。
必ずしも私がプチオンリーをやりたいタイミングで全体オンリーが開かれるとは限らないので、次回の開催についてはしばらく棚上げしていました。
ここで大きな転機が訪れます。
FEエンゲージの発売です。
当初私はエンゲージをいちゲーマーとして純粋に楽しむ予定でしたが、見事に推しカプが2組もできてしまいました。
そしてかつての現象が再度発生します。
「エンゲージでイベントに出たいけど、出られるイベントがない」と──。
すぐに私は行動開始しました。
エンゲージはまだ発売直後で、カップリングの情勢がどうなってるかも全く読めなかったので、テーマを限局するのは困難でした。
そのため、今回は「ジャンル全体イベント」とすることを決めました。
早速告知をすると、「イベント立ち上がるの早すぎ」という反応を多くいただきつつ、エンゲージ発売直後の盛り上がりに乗ってたくさんのお申込みを頂戴できました。
最終スペース数は100spに達しました。これまで主催したイベントの最大スペースは30だったので、配置がちゃんとできるかめちゃくちゃ心配でした。
ですが配置は成功したので、やれば結構なんとかなるものです。
100spもの規模を抱えることになって初めてのイベント、なんとか成功させることができ、お喜びの声もたくさんいただきました。
すぐに第2回を考えるようになり、第2回の日程アンケートを早々と取りました。
もしかしたらジャンルにとっては良くなかったかも……の苦悩
しかしここで自分の考えに変化が訪れます。
キズナエンゲージ!(以下キズエンとも言います)は、私が知る限りFEエンゲージの最初のwebイベントでした。
自分の欲望のまま開催して後悔はないものの、本当はジャンルにとっては良くなかったかも……と思うようになりました。
その原因は、他のエンゲージイベントが全く開催されないという状況です。
キズエンの中でプチオンリーは1件開いていただきましたが、その他にエンゲージのイベントがないのです。
風花雪月のときは、特定カプのオンリーがたくさん開かれていました。
ジャンルの流れとしては、はじめのうちはそれぞれが思い思いのカプ・テーマでイベントを開く→ジャンル全体の大型イベントが誕生する→需要はこの大型イベントに集約されてプチオンリーも開かれる一方で、今までオンリーをやってきた方々も自分達のオンリーを継続する
といった、ジャンル全体が活気のある状態を発売5周年の今でも保っています。
一方でエンゲージは、私が最初にジャンル全体大型イベントを実施し、しかも第1回の直後に第2回の実施についても少し触れてしまいました。
このことが、本来生まれるはずだった「エンゲージでみんなが思い思いのテーマでオンリーを開く」という多様性の芽を摘んでしまったのではないかと考えるようになりました。
そして第2回のイベントの開催も検討しつつ、その中で「第2回までやっても別イベントが開かれなければ、キズナエンゲージ!は一旦凍結して他のエンゲージイベントの立ち上げを促す」という方向に考えを固めていきました。
ピクスクに激震が走ったあの事件
情報漏えい被害の当事者となる
キズエン第2回の開催が決まる前に、あのピクスクの情報漏えい事件が発生しました。
私も住所氏名まで含めて被害に遭いました。また、これまでイベントを主催していたため、その参加者様達を巻き込んでしまったように感じ、申し訳なく思いました。
2024年8月現在のピクスクはセキュリティを強化していますが、漏洩当時はパスワードの暗号化も非常に弱い形でそのまま抜かれてしまいました。
また、セキュリティの体制を整える見通しが当時はまだ立っていませんでした。
私は今後いくらセキュリティが改善したとしても、一度でもこのような事案を起こしてしまったwebサービスを使用してイベントを主催することは、参加者に不安を与えると考えました。
そのため今後のイベントは、まだリリースからそこまで経っていないピクリエで開催することを決めました。
(ピクリエにセキュリティ対策の詳細を問い合わせた結果、この水準なら安全に開催できるのではと判断したためピクリエを選択しました)
ピクリエに移動するデメリットと、慣れることの必要性
冒頭に上げた別記事にも書いているのですが、イベントの開催で気を使うポイントのひとつに「配置ができるか」があります。
ピクスクのときは最初30spから始めましたが、ピクリエでキズエン2を開いたらこのスペース数に収まらないのは明らかだったので、配置を練習するために練習イベントをすることにしました。
それとキズエンでは協力者の方から会場背景やアバターをご提供いただいておりましたが、プラットフォームの変更により、それらの財産はほとんど全て使用できなくなりました。
写真撮影ホールだけ流用できたのと、協力者の方が新たにソラ(ゲームのマスコットキャラクター的存在)のアバターをご提供くださったため全部デフォルトになる事態は避けることができたのですが、これらがなくてもホールすっぴんのままでも開催しようと決めていました。
おためしピクリエの開催
ピクリエに慣れるため、特に配置の練習をするために「おためしピクリエ」なる練習イベントを立ち上げました。
練習イベントなのでイベントX(twitter)アカウントも開設せず、ピクリエ内メッセージと個人のXアカウントで全てのアナウンスをしていたことや、当時近い日程で別の大型練習イベントが開催される予定だったにもかかわらず、9spもの参加をいただけて、良い練習になりました。
ありがたいことに参加者の方からお喜びの声もいただき、やって良かったです。
配置もこれならなんとかできるぞ……! と自信を持つことができました。
キズナエンゲージ!2の開催
キズエン2の募集でやらかしたこと
おためしピクリエと並行して、キズナエンゲージ!2の準備を進めていました。ピクリエに不慣れなこともあり、このときは規模を縮小して60spで募集開始しました。(その後に開催したおためしピクリエが良い感じだったので、最終的に90spまで増やしました)
この最初の募集で大きな失敗をします。
「キズエン2やります」という最初の開催告知と、サークル募集開始の間隔が短すぎた(2〜3日くらい)のです。
用意した60spはあっという間に満了してしまい、X(twitter)では「今キズエン2の開催を知ったけどもう満了してた……」という悲しみのお声が聞こえてきて、とても反省しました。
後に90spまで拡大したのですが、拡大の際は、「拡大します」の告知と実際のサークル募集の間隔を1週間くらいにした記憶があります。
このことは今後イベントをする上で大きな教訓になりました。当時サークル受け入れができなかった皆様、申し訳ありませんでした。
キズエン2開催、そして凍結へ
キズエン2でもプチオンリーを1件開催していただけたのですが、キズエン2開催当日になっても他の単独オンリーのお話を聞くことはありませんでした。
なので開催時には凍結を決断していました。
イベント自体はとても楽しく終えることができました。
みんなで発売1周年の瞬間を祝うことができ、またお祝いメッセージもたくさんいただけて嬉しかったです。
開催当日のお祝いのメッセージで「次回も楽しみにしています!」といったお言葉をくださった方も多くいたのですが、このような方針となり申し訳なく思います。
もともとキズエン2は縮小(結果的には90spまで伸びましたが)と省力化を念頭に置いて開催するつもりでしたが、結果的に第1回と同じような規模、内容になりました。
ただ、本当は第1回でやっていたサークル一覧パンフ(ネップリ)も作成したかったのですが、当時リアルの状況も余裕があまりなかったため、ここはカットさせていただきました。
もしキズエン3をやることになってもこれは実施しないと思います。かなり負担が大きいので……。
ここまで主催を何度も経験したり、他のイベントに参加などをしたりするうちに、「自分が主催できるイベントのキャパシティ(質と規模)」がわかるようになってきました。
なので今後は要所はおさえつつ、コンパクトで自分のできる範囲のイベント運営をやっていけたらと思います。
凍結のその後 〜別のwebオンリーが開催された!〜
私がキズエン2後にイベントを凍結すること、今後別のwebオンリーの開催も期待することを発表した直後、私のこの考えを汲んでくださる主催の方が現れました。
イベント運営の助言役として、微力ながら協力いたしました。
その主催さんはイベントを2つ立ち上げ、どちらも大成功を収めています。
イベントの主催に役立つ内容のnoteを書いてくださっていますので、ぜひご覧ください。
今後のイベント開催について
エレオス男女会の開催 〜ジャンルの新しい切り口を目指して〜
先日、FEエンゲージ男女オンリーイベント「エレオス男女会」を立ち上げました。
どうして、キズエン3ではなく男女会を開くのか?
その答えは以下の通りです。
・もっともっと、いろんな方がイベントを開催してほしい、ジャンルに多様性が生まれてほしい
・いろんな方がイベントを企画するようになるために、「イベントにはこういう切り口もあるよ」と身をもって実例を示したい。コンセプトは特定のカプオンリーだけじゃないよという可能性の提示
まずは今回立ち上げた男女会をやってみて、また他の方たちの動向を見ていきたいと思っています。
キズエン3の凍結解除は未定ですが、ジャンルの活性化のため必要と判断した場合はまた開催する可能性はあります。
ジャンル柄の難しさ
さて、私はさんざん「いろんなオンリーを開いてほしい」と申し上げましたが、オンリーがなかなかないのは、「自分が早期にキズエンを開いてしまった」という事実の他にも構造的問題があるのではと最近思いました。
それはジャンルの規模です。
いろんなオンリーがある風花雪月の方が、エンゲージと比較するとかなり規模が大きいイメージがあります。
エンゲージでカプ単独オンリーを開いた場合、最上級クラスに人気があるカプでも10spちょいではないかと想像します。
このことで、「イベント開いても人が来ないのでは……」と思って開催できない方はいらっしゃるだろうと思っています。
今回男女会を開くのは、「単一カプじゃなくてもっと広い範囲を設定できるよ」という例示にしたいと思っているからです。
グループ展の開催 〜内輪小規模イベントの可能性を探る〜
さて、私は別途12月に、オールジャンル有志展示会であるグループ展を開催します。
これは私のフォロワーであれば、何のジャンルの出展をしてもよいという企画です。
このイベントを通して、内輪中心イベントの可能性がどれだけあるかを調査したいと考えています。
もし内輪イベントが楽しく開催できたら、webオンリーの裾野はもっと広がると考えています。
今後のwebイベント開催の展望
まとめと謝辞 〜今後もイベント主催はやりたい〜
さて、私はイベント主催経験者としてジャンルの情勢などを気にしていますが、今後もイベントはやりますし、その際は「自分が出たいイベント」を開催したいと思っています。
地方民で遠征もままならない中、世界のどこからでも参加可能という強みを持ったwebイベントをもっと活用していきたいです。
長文でまとまりのない文でしたが、ここまでお読みくださった方に感謝申し上げます。
また、これまで私のイベントに参加したり、拡散RPしたり、関わってくださった方々に感謝申し上げます。
これからもできる範囲で無理なくやっていきます。ありがとうございました。