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試験勉強は本番の試験と似た環境でしないと意味が無い

昔、自分が受験生だったときから思っていて、今でも思うことですが、ファーストフード店とかカフェとかで音楽を聴きながら勉強している人を見て、ちゃんと頭に入るのかなという疑問です。

多分、その人に理由を聞けば、好きな音楽を聴いてリラックスして勉強している、という答えが返ってくるのだと想像しますが、本番の試験の時に音楽を聴きながら解答出来るのでしょうか? 絶対そんな試験会場なんてないですよね。

好きな音楽を聴くことでよく覚えられるのだと反論するかも知れませんが、それも疑問です。英語の ”remember” には、二つの意味があります。

「覚える」と「思い出す」です。

言い換えると、「覚える」という作業は「思い出す」作業を伴いながら実行されるのです。覚えるときには自分が思い出せることを確認しています。その確認が済んだら、次の項目を覚える作業に移ります。

つまり、本番の試験の時に思い出せるような環境で覚えないと効率が悪いのです。

第一、試験勉強の時にリラックスしているということは、本番の試験では異なる環境ですからリラックスできない、むしろ緊張している状態で臨むことになります。本末転倒というより他ありません。

勉強ではなくスポーツを例に挙げてみましょう。

どんなスポーツでも良いですが、練習の時には本番の試合の時よりも、負荷を重くあるいは強くして練習しているはずです。距離を長くしたり、重りを付けたり、数的不利な状況でプレーしたり、本番よりもキツいシチュエーションで練習します。それをこなすからこそ、試合の時にリラックスすることができ、より良いパフォーマンスを発揮しやすくなるのです。

勉強でも同じはずです。試験の時にリラックスできるよう、試験と似た環境で勉強するか、それよりも少し負荷がかかるような環境で勉強しないとダメだと思うのですが、どうなんでしょうか。

もちろん、人それぞれ向き不向きがあると言われればそれまでですが、だからと言ってスポーツ選手で練習よりも重い負荷をかけて本番の試合に臨む人なんて、一人もいないはずです。

また、負荷をかければ良いというものでもありません。これも同じくスポーツで言うと、陸上選手が練習時に50kgの重りを付けて走ったりはしないでしょう。重りを付けてもせいぜい数kg程度です。

勉強だって同じこと。工事現場の隣で勉強して、うるさい環境に慣れようとしても集中できず時間の無駄です。負荷は少しで良いはずです。

どうしても聴きたいのであれば、勉強の前に音楽を聴いたりするのは悪くないはずです。これまた同じく、試合直前に気持ちをリラックスするために好きな音楽を聴くスポーツ選手のように、勉強を始める前に気分を切り替えるため、くらいの使い方が良いのではないでしょうか。

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