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一斉休校要請は正しかったのか?

先月の2月27日に安倍首相が一斉休校要請を出したとき、当然という意見よりは批判・非難の方が圧倒的に多い状況でした。それまでの対応が後手だと批判されていた一方での急な要請によって、やり過ぎとかスタンドプレートか言われていました。

<新型コロナ>首相、異論押し切り独断 一斉休校要請、決定の裏側
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202003/CK2020030202000151.html

その時の説明が酷かったことや首相側近などのパーティー開催によって、教育だけを犠牲にするのか、共働きやシングル家庭はどうするのだ、という非難が殺到したのは、ある意味当然のことで首相の自業自得でもありました。

ただ、それらは別として、個人的には一斉休校要請は結果的に良かったと思っています。

日本の一斉休校の後、韓国やイタリアが続き、さらにその他の多くの国が3月に入ってから次々と休校するようになりました。欧米各国は外出禁止になり、学校をどうするかというレベルではなくなっています。

子どもの発症者が少ないことによって休校は意味が無い、という人がいましたが、無症状の感染者が多いために子どもを介して大人に感染が拡大する可能性もありました。

まず、子どもがマスクを付けて学校に来たとしてもずっと付けているかどうか。ウイルスの怖さを正確に教えるのは親でも教師でも難しいはずです。

休み時間にマスクを外して近い距離で喋ったりふざけあったりしてウイルスが感染する怖さもあります。

また、給食では子どもが配膳して向き合って食事をすることもリスクとなり得ます。

学校の教室もまだあの寒い時期に授業中常に窓を開けて換気し続けるのも難しいでしょう。

今回の新型コロナウイルス対策として、
・密集しない
・密接しない(会話や食事や触れたりしない)
・密閉しない
という三密を防ぐという方針があります。学校の教室というのは、子どもたちが密集し、授業中換気が出来なければ密閉され、会話や食事も密接に行われてしまいます。この三密から考えると2月末の時点では休校措置を取ることは正しかったのではないでしょうか?

逆に、満員電車はそのまま放置で良いのか、という意見もありましたが、多くの路線では数分毎に駅に止まって人の出入りがありますので、強制的に換気がなされて、なおかつ長時間同じ人同士が側にいるわけでもなく、車内で会話や食事を行うこともほぼありません。みんながマスクをしていれば満員電車はそれほどリスク要因にならないのではないかとも思います。

感染者数が少ないのはPCR検査対象を多くしていないからですが、死亡者数を把握できていて重症患者に絞って手厚い治療を行うのであれば、それほど怖くはないはずです。

ただし、外出自粛要請があっても平気で遊びに出かける人達がいる現状を見ると、まだまだ収束は先でしょうし、安心は出来なさそうです。

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