ガンバとアデミウソンの2ヶ月間

先日、ガンバ大阪がアデミウソン選手との契約解除を発表しました。

弊クラブ所属選手の道路交通法違反に関する処分について
https://www.gamba-osaka.net/news/index/c/0/no/11913/

このことそのものについては、事件後すぐに1サポーターとしての気持ちをnoteに書きましたが、基本的にはその気持ちは変わっていません。

優れた選手であり、また長くガンバでプレーしている選手であるので残念ではありますが、やったことを考えると、また日本の国情を考えるとこの処分は当然のものだと思います。

今後の彼の選手生活がどこで行われるか分かりませんが、少なくとも日本で獲得するクラブはないでしょう。5年10年経ったら分かりませんが、それでも獲得したクラブに非難は殺到するでしょう。

その辺の倫理が緩い国でしたらまだ獲得できるでしょうから、どこかでサッカーを続けていくでしょう。

一部の人は、ガンバがクラブとして事件発覚直後にすぐに契約解除の処分を下さなかったことに対して、手ぬるいと思うかも知れません。

しかし、捜査段階では被疑者はあくまで被疑者であって罪が確定しているわけではないという法的な大原則があります。

それ以上に、今回で言えば被害者との示談が成立するまでクラブで抱えて処理を全うさせるというのもクラブの責任であると思います。

もし発覚直後に契約解除をしていたら、ガンバ大阪のクラブへの非難は多少は減るかも知れません。でも、その後のアデミウソンが個人で弁護士を雇って通訳を雇って警察への対応や被害者との示談、保険会社との連絡などを一人で行えなかったらどうなるでしょうか。

ゴーンばりに国外逃亡でもされたら、警察・検察の捜査がなされず、被害者への補償もなく、さらに大きな問題になりかねません。

そのリスクがある以上は、処分や処理が決まるまではクラブが契約を維持したままで管理するのは間違っていないでしょう。

事件発覚からアデミウソンに対しての年俸の支払いがどうなっているか分かりません。少なくとも出場給・勝利給は発生していません。

さらに言うと、26歳というこれから選手生活のピークに向かう時期のプロ選手が丸2ヶ月飼い殺しの状態で何も出来ないのも結構な罰でもあると思います。

今回のことと比較するのが適当か分かりませんが、以前、丸山穂高議員が色々な問題を起こして、所属する日本維新の会がサッと党籍除籍処分に下したことがありました。

その後、無所属になった丸山議員をコントロールする人も組織もなく、問題発言を連発したことを受けて、こんなnoteを書いたことがあります。

何かあった場合に、組織から問題を起こした人をすぐに切り離すのは組織の維持のためには必要でしょうけれど、切り離された側が誰からも制約を受けなくなってさらに大きな問題を起こすということはあり得ます。

2ヶ月間ガンバがアデミウソンとの契約を維持していたことは、クラブへの非難は覚悟の上で、責任を持って全てを処理させるためのものだったのではないでしょうか。

サポーターとしての身びいきかも知れませんが、即処分が本当に正しい結果をもたらすかどうかは別の問題なのだと思います。

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