スペインサッカー協会会長と橋本聖子議員

サッカーの女子ワールドカップで最終的に優勝したのはスペインでした。日本がグループリーグで4-0と撃破したことを考えると、準々決勝で惜しくも敗れたのが本当に残念でした。

さて、その女子スペイン代表を巡り、というかスペインサッカー協会会長を巡り、騒動がまだ続いています。

表彰式で会長が女子選手に強引にキスをしたことで批判が殺到し、代表選手たちのボイコット、そして会長に対する資格停止処分や告訴、最近ではその会長に近しい存在だった優勝監督が解任される事態にまで発展しました。

ヨーロッパはキスの文化がある、といってもあれはアカンのでしょう。ジジイだとその辺の感覚がボケてしまっているのでしょうけれど。

このニュースに最初に接したとき、私が思い出したのは2014年ソチ五輪の打ち上げパーティーで、橋本聖子日本スケート連盟会長が高橋大輔選手に抱きついてキスした事件です。これを事件と言って良いか分かりませんが、本人と選手の立場や、やっていることは先般のスペインサッカー協会会長と同じことです。

日本でもそれなりに話題にはなりましたが、特に処分などは下りませんでした。高橋選手本人がことを大きくしなかったからということが大きいのでしょう。

しかし、被害者が主張する・しないによって、問題視されるかどうか、犯罪扱いされるかどうか、というのって、まさに女性に対する性犯罪被害者の泣き寝入りの問題と同じだと思うのですけれど、この辺は結局なし崩しになってしまいました。

昨今のジャニー喜多川による性加害問題では、男性同士による強制わいせつという構図ですが、男性が被害者としての性犯罪は昔から無かったわけではなく、男女の被害者の比率・数に差があるだけで、女性だけが性犯罪被害者というわけでもありません。

もちろん、女性の被害者を軽視して良いことにはなりませんし、さらには男性女性というくくりだけの時代でもないでしょう。

相手の嫌がることはしない、ということが守られれば良いだけの話なのですが、そうはいかないのが悲しいところです。

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