共通テスト「情報Ⅰ」の行く末が英語4技能入試みたいになりませんように・・・
大学入学共通テストが昨日今日と実施されました。
昨年は東大前での刺傷事件というとんでもない出来事がありましたが、今年は大きな事件も無かったようで、その点は何よりでした。もちろん、一部会場で防犯ベルが鳴ったり、時間が早めに終わってしまったりとか、毎年どこかであるようなトラブルはあったみたいですが、その点は何とかリカバーしてほしいものです。
さて、ITガジェット好きな人間としては、2025年1月実施の共通テストから始まる新科目「情報Ⅰ」について、国立大学の一部では入試時に使用しないことを公表したことが、以前話題になっていました。
理由としてはいろいろ言われていましたが、入試で使わなくても入学後に必修で情報系の科目があるはずですし、事前に課しておいた方が良いと思うのですけれど、そうでもないのでしょうか?
大学生の基礎学力が落ちていると言われて久しいですが、基礎学力も落ちて、なおかつIT系の事前知識が無い学生を入れるよりはある学生を入れた方が、大学側の管理も多少はしやすいんじゃないかと、素人目には思えるのですけれど。
もちろん、「情報Ⅰ」で問われる知識や情報処理能力は、大学での学生生活で必要な能力と全く同じではありません。それは当然のことで、どんな学部においても入試で問われた能力がそのまま入学後に活きてくる科目・教科なんて英語くらいでしょう。
ただ、情報Ⅰの試作問題をざっと見ましたが、これをマークシートのペーパーテストで問うくらいなら、IPA(情報処理推進機構)のITパスポート試験や基本情報技術者試験の合格あるいは得点数を入試に利用した方がいいとも思いました。
英語の入試として英検などの利用を大々的に発表して、大々的に大失敗して大問題になりましたけれど、英語とITの技能は大学に入ってからまず間違いなく必要ですし、そういう形で資格を有効に利用するのは良いことのはずです。問題はやり方だけです。
共通テスト「情報Ⅰ」の試験も、国立大学の対応次第では、英語4技能入試みたいな紆余曲折を経て頓挫しかねません。学生の有利不利が本人の資質に関わらないところで起きるのはもちろんダメですが、ただ単に必要な能力を入試で問うか入学後に問うかの違いだけであれば、結局は早めに能力を身に付けておいた方が良いのは間違いないのですよね。
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