アンタッチャブルな介入が呼ぶ弊害

※特定の組織・団体・チームを批判する内容ではありません※

 チームスポーツにおける選手選考は監督の専権事項であるはずです。しかし、ちょくちょく監督以外の立場の人によって選手起用に対する口出しがあります。

 監督以外の人間が監督の頭越しに、あるいは監督に命令として選手起用や戦術を無理強いしてしまうと、大きな問題が起きてしまいます。

監督にしてみれば、
・自分が選ばない選手や戦術を使ったのだから負けても仕方が無い。

他の選手にしてみれば、
・本来起用されない選手や戦術でゲームを戦うのだから負けても仕方が無い。

そして、無理矢理選んでもらった、本来起用されない選手にしても、
・自分の実力が足りないのは分かっているが、監督や他の選手のサポートが得られないのだから負けても仕方が無い。

という三者三様の最悪な責任転嫁が発生します。もちろんその原因はその三者ではなく、無理な選手起用を要求したアンタッチャブルな存在です。得てして、そういう不可侵な人ほど、自分の思い通りにいかないことに納得がいかず、さらに介入して悪影響を及ぼし結果がどんどん悪くなる、という悪循環を招くことは容易に想像できるでしょう。

 ただ、こういうアンタッチャブルな立場の人は、それなりに自分の理想があってその理想を実現するためには手段を選ばず、そしてお金も費やすことも多々ありますから、チーム成績がどうしようもなくなるほど悪くはなりません。かといって良い結果にも結びつきませんから、良くも悪くも中途半端な成績になります。壊滅的な成績になれば、いろいろと批判も立つし、悪しき介入自体にも目が向けられるかも知れませんから、かえってチームがまとまる可能性がありますが、中途半端な状態が続いたらずっと介入は続くでしょう。残念ながら、アンタッチャブルな存在自体がいなくならない限り、多分ずっとそのままです。

 さらに大きな問題としては、そういったアンタッチャブルな存在がいなくなったら、そもそもそのチーム自体の存続が危ぶまれるようなことになりがちなことです。だからこそ、でかい口を叩いて介入できるというわけですが。

 そういったチームがスムーズに健全化したケースってあるんでしょうか。いったん潰れかかってほとんど別組織として生まれ変わらない限りは無理なんじゃないですかね。

 最後に、大事なことなのでもう一度書きます。

※特定の組織・団体・チームを批判する内容ではありません※

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