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ブラウブリッツ秋田の入場者数の水増し問題について個人的に思うこと

先日、J3リーグ所属のブラウブリッツ秋田が入場者数の水増しをしていたことが判明して、Jリーグから罰金処分を下されました。

懲罰決定について
https://www.jleague.jp/release/post-64470/

2014年開幕戦から2019年開幕戦という長期間での不正に対して、罰金400万のみというのは個人的には軽い気がします。入場者数は秋田やJリーグ全体の広告にも影響します。

不正で増やした人数や本来の人数との割合の大小も処分の軽重に関係しているのかも知れませんが、だとしたらちょっとだけならいいのかな、というモラルハザードにもなりかねません。

昨年末にJFLの奈良クラブが同様に入場者数の水増しを同じく5年間やっていた問題

(http://naraclub.jp/cms/wp-content/uploads/2019/12/d16a262dc4d6a7fb123b83b8a2c11800.pdf)

では、Jリーグ所属ではないながらもJリーグ百年構想クラブ資格認定を限定的に解除されました。

奈良クラブのJリーグ百年構想クラブ資格認定について
https://www.jleague.jp/release/post-62833/

秋田のJ3リーグ参加の資格をシーズン中に停止するのはあまりにも影響が大きすぎるし、そこまでの問題ではないのでしょうけれど、罰金と資格停止ってどっちが厳しいんでしょうね。JFL所属の奈良クラブにJリーグが罰金処分を下せませんし、JFLが奈良クラブに罰金100万円の処分を下しましたので、その点を考えると今回の秋田の処分は妥当だったのかも知れません。

お知らせ「奈良クラブ入場者数の水増し行為に対するJFLの対応について」
http://www.jfl.or.jp/jfl-pc/view/s.php?a=1531

こういう問題が起きると、極論というか厳しい処分を下せ、という主張が出てきますが、厳罰化で犯罪があまり減らない問題を考えると、リーグがクラブに厳しくしてもメリットが少ないかも知れません。もちろん、リーグが舐められるレベルでは困るのですが。

でも、もしガンバ大阪がやらかしたとしたら自分自身はどうするだろうかと考えてしまいます。全力で擁護するレトリックを工夫するか、あるいは逆に思いっきりクラブを非難するか。まあガンバのサポーター団体の方がクラブよりもやらかした実績が圧倒的に多いので、クラブ批判よりもサポーター同士の内ゲバの方が可能性が高いかも知れません。

Jリーグ参加資格や、J2昇格条件などに入場者数があることが、これら水増し行為を誘引してしまう、という批判もあります。それもあるのかも知れませんが、だからといって入場者数のノルマを無くすのもどうかとは思います。入場者数に頼らない経営となると、一社だけのスポンサー収入頼みになりかねませんし、そうなるとそこが撤退したらクラブが即倒産しかねません。入場者数が多ければそれだけ地域で愛されている、根ざしているという証拠として、新しいスポンサー探しにもつながるはずです。

ともかく、ブラウブリッツ秋田にしろ奈良クラブにしろ、自分にはどうしようもないのに悲しんでいるのは純粋に、真面目に応援しているファンやサポーターでしょう。彼ら彼女らには同情してしまいます。

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