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大阪中之島美術館開館記念特別展「モディリアーニ −愛と創作に捧げた35年−」を見に行きました

大阪中之島美術館開館記念特別展「モディリアーニ −愛と創作に捧げた35年−」を見に行きました。

中之島美術館は2月の開館記念特別展以来の2度目の来館ですが、前の時も印象的だった2階から4階まで直通の長いエスカレーターの高さに少しビビりながら、さらに5階に上がって入場です。

構成としては19世紀末から1910年代までのフランスで、モディリアーニがどのような影響を受けて作風に表現されているか、ということを見つつ、同時代のフランス・パリでの絵画・彫刻に関する展示が並んでいました。

前半はモディリアーニの作品は少しだけあり、彼が影響を受けたピカソやルノアールら、また藤田嗣治やキスリングら仲の良い芸術家仲間の作品が陳列されていて、「モディリアーニ展」というよりは、1900年近辺のパリ芸術の一部みたいな展示でした。

しかし後半になるとモディリアーニの作品が続きます。撮影可能な作品は二つ。有名な裸婦の絵もあり、

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そして最後には、伝説のハリウッド女優だったグレタ・ガルボが引退後に集めたコレクションの中から見つかり、科学的調査を経てモディリアーニの真筆と認められた肖像画が飾られていました。これは世界初公開の作品とのことで、同じく撮影可能でした。

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前回訪れた時の中之島美術館は、大量の展示で圧倒されましたが、今回はモディリアーニの貴重な絵画が最後にいくつも続いていましたので、面白い特別展になったのではないでしょうか。

ちなみにモディリアーニはイタリアから移住したユダヤ人で、その時代のフランスとユダヤ人というと、「ドレフュス事件」のことを思わざるを得なかったです。そして、「ウクライナ=ネオナチ」という無理筋のゴリ押しでウクライナへの戦争を始めたロシアのプーチン大統領のことまで考えてしまいましたが、多分、モディリアーニの頃のヨーロッパ、特にロシアではユダヤ人差別が酷かったですし、偉大なるロシア帝国を復活させようとする彼が言うネオナチ非難は、もしかしたら自己紹介なのかなとも思ってしまいます。

偉大なる芸術作品の鑑賞を満喫しつつも、そのようなことが頭に浮かぶのは邪念と言えば邪念ですが、本当の「邪」とは誰なんでしょうね。

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