見出し画像

「100年続く」というのは凄い? 凄くない?

「100年続いている」と聞くとどう思うでしょうか? 長いなあ、凄いなあと思うでしょうか?

これは「何が」100年続いているかによって印象は相当変わると思います。

企業だったら結構凄く感じるでしょう。そもそも日本で株式会社制度が出来たのが明治時代ですからそこから続いているとしたらかなりのものでしょう。3年でほとんど潰れる飲食店だとかなり珍しいと思います。もちろん、三井や住友みたいに江戸時代から続いていて途中で株式会社化するケースもありますが。京都みたいな古い町だと、100年続く店・会社というのはそんなに珍しくないですから、日本国内でも地域によって差はあるでしょうね。

一方で、お寺や神社ですと100年続いている、と言われてもそうなんだくらいとしか思わないというか、むしろ短いと思いかねません。というか建立から100年未満の神社仏閣って今の日本ではむしろそんなに無い気もしますがどうなんでしょうか。

学校だと創立100年となると明治時代の旧制学校制度によるものですから、やはり少ないでしょう。同じ名前の場合はほとんど無いのではないでしょうか。

国家だとどうでしょう。日本という国は国境線の違いを考慮しなければ、奈良時代か大和朝廷かあるいは卑弥呼の時代くらいまではさかのぼってもいいのでしょうか。近代国家として政府・国民・領土が存在して国際社会から承認されている状況を考えても100年以上は続いています。しかし世界的に見ると200近い国と地域がある中で、100年前からずっと独立している国はわずかです。

ちなみに、ウィキペディアの1920年の項目で見てみると、

1月 国際連盟成立
2月 日立製作所設立、箱根駅伝開始
3月 後のスズキ自動車設立
5月 日本初のメーデー開催
10月 日本初の国勢調査実施

と言ったことが書かれていました。日本では大正時代で、この前の年の方がいろいろ歴史的な事件は多かったようです。

1919年には
ナチス結党、パリ講和会議、三・一独立運動、コミンテルン創立、ファシスト党結成、関東軍設置、五・四運動、ヴェルサイユ条約、ワイマール共和国設立、といった歴史の教科書に載るような出来事がありました。あと、カルピスもこの年に販売が始まったそうです。

また1921年には
ソ連で新経済政策(NEP)施行、原敬暗殺、ワシントン会議、などありました。大塚製薬設立や日本サッカー協会創立もこの年だったそうです。あと、魯迅の阿Q正伝、ウィトゲンシュタインの論理哲学論考もこの年に出たそうです。

一口に100年というと遠いようで近いようで様々ですね。人だったら間違いなく長寿として祝われるのですが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?