笑顔と仏頂面の対決

下らない話ではあるものの、多分誰もが納得してくれると思いますが、いつでも笑顔の人といつでも仏頂面の人がいたら、前者の方が圧倒的に人に好かれるはずです。ひねくれている人は、いつも笑顔の人間は信用出来ないとか、いつでも笑顔でいられるはずがないとか、前提にない想定を持ち出して否定するかも知れませんが、前提にない想定を無視して笑顔と仏頂面だけを比べたら、笑顔が勝つに決まっています。

ただし、この「いつでも」というのは、シチュエーションを限定せずになんとなく普段の何気ない瞬間だけを想定しているものです。見方を変えると、特定の限定された瞬間では仏頂面の方が良いこともあります。

例えば葬式の場面でも笑顔が絶えない人はどう考えても周りからヤバい人だと判断されます。その笑顔を不謹慎だとして公然と非難するか、内心で「なんやコイツ・・・」と不審者扱いされるかどちらかでしょうけれど、葬式なんかでは笑顔よりも仏頂面の方が圧倒的にシチュエーションにマッチします。

逆に、結婚式で仏頂面なのも駄目に違いありませんが、これは笑顔で葬式に臨むよりはマシでしょうか。笑顔の方が良いのは確かですが、真面目な瞬間も結婚式あるいは披露宴では訪れますので、そのタイミングだけは仏頂面でも問題ありません。

こう考えると、笑顔と仏頂面については普段のメリットは笑顔に軍配が上がるものの、駄目な場面でのデメリットも笑顔の方が大きすぎます。葬式でずっと笑顔だった人間は、それを見た人からの人間的評価は急落しますし、信用を取り戻すのは困難でしょう。

もし、死ぬまでいつでも笑顔 or 死ぬまでいつでも仏頂面の究極の選択を迫られたら悩みますね。死ぬまで葬式に参列しないのであれば、笑顔で良いんでしょうけれど、ただ、満面の笑顔で死んでいくというのも一つの理想ではありますよね。

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