塩ラーメン、半鯛飯、白醤油つけ麺 by 308 (2010.12.10)

今は亡き【勇】のあった場所のほど近く、先月オープンの新店で店主は和食の出身です。

ホールスタッフがコートをハンガーにかけてくれるなど、およそラーメン屋らしからぬ(個人的にはむしろテンション下がる)慇懃なサービスがあるとの噂。
ゆえに「どーせ美味しいんでしょ?ケッ」くらいのやさぐれ気分で店に向かいます。
ヲタもいろいろ複雑なんです(笑)。

そんなわけでコートはもちろん非着用、何も手出しできないラフな服装(つまりいつも通り)で暖簾をくぐり食券を購入。
着席すると「先付です」とカブの浅漬け(さくら大根になるのかな?)が供されました。

でもってこれがいきなり絶品、「どーせラーメンもこの勢いでウマいんだろ?チッ」と唇を噛みしめます(笑)。

『銀笹 塩ラーメン』800円
『半鯛飯』150円

たしかに。

カツオ・昆布・煮干を軸にした魚介系スープは凝縮・サラリの理想像と言えそうなもの。
醤油っぽい色合いはおそらく節系素材から出たもので味には影響ないと思われますが、「いかにも塩」というよりは若干醤油っぽくも感じる塩ラーメンです。
やや温めの温度設定に関しては動物系最小限で魚介メインなのだからもう少し熱々でもいいかな?と思いつつ、インパクトに頼るのは本望ではないという作り手の意思表示という風にも受け取れます。
また実際これだけ魚介を効かせながらもキレは控えめでまろやか・上品な味わいです。

三河屋製麺の縮れ細麺はやや加水率低め。
強過ぎず弱過ぎず、あくまで主役のスープを邪魔しない配役です。

炙りチャーシューは香ばしくてなかなか美味しいけどちと脂身多め。
メンマは他のパーツと比べて技術が感じられないかも。。
また「お好みでお使い下さい」と説明のあった別皿の薬味(飴色タマネギ・岩海苔)は個人的には不要でした。

そして残りスープを足して茶漬けにする〆の鯛飯は当前のように美味しい。
鯛の風味がよく出ている(店内にも鯛飯の香りが漂っています)のにありがちなクセ・生臭さはなく食べやすいです。

トータルでは評判も納得、今年の新店では魚雷・蘭鋳らと共に語られるべきハイレベル店でした。

で、仮に後から「つけ麺も絶品だった」なんて聞いたりしても再訪するには個人的に苦手な立地。


『銀笹 白醤油つけ麺』850円

食券を買ってスタッフに渡すと驚いておられましたが僕からすればここで食べるかもう1軒行くかだけの差です(笑)。

で、塩か白醤油か以前の問題としてつけ麺だと正直スープの良さが伝わらないですね(^ω^;)
酸味を少々加えてつけ麺らしくはしてあるものの、如何せん味が薄い・線が細い。

細麺(ラーメンのと同じみたい)なのでスープの持ち上げは良いのだけれど物足りなさは否めません。

トータルではラーメンと比べると完成度に雲泥の差、商品化の意図がつかめない(こだわりも感じない)・店の評判を落としかねない1杯でした。
これで850円というのも説得力がないですね。。

そんなわけでここは俄然ラーメンです。

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