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【二次創作】小説同人誌のつくり方

「ネットで書いた小説を本にしたい!」「即売会に出てみたい!」だけど、具体的に何をどうしたらいいの?という方も多いと思います。初めて本を出すまでは、勿論私もわからないことだらけでした。そこで、私自身の本づくりについて、具体的な作業の流れや困ったこと、助かったヒントなどをまとめたいとおもいます。
同人誌をつくってみたいけど、どうしたらいいかわからない!そんな時、一歩を踏み出すヒントになればと思います。
※”個人的な”備忘録です。作業手順等は、あくまでご参考程度と考えてください。

【1】本文

これはもう好きな方法で好きなように書いていいと思います。私の場合はWordに横書きで作成しています。

【2】本のサイズを決める

A5サイズ二段組み辺りがメジャーなのかなと思います。「文庫サイズ」やラノベや青年コミックと同じ「B6サイズ」というのも「本!」という感じでおすすめです。二段組みにするとたくさんの文字が載せられますし、一段だと一般書籍風でちょっとリッチな仕様になると思います。

【3】校正

「Wordの校正機能+音声読み上げ+自分の目で読む」を繰り返します。校正ソフトやアプリもありますので、それらを上手く活用してもいいと思います。

【4】段組み

Word用のテンプレートを配布しているサイトさん、印刷所さんがありますので、それをダウンロードして使います。プロの方が使う段組みソフトは「In Design」というもので、外注するとソフトを使ってより美しく仕上げてもらえます。

<参考> 直近の同人誌のレイアウト
サイズ:B6 / 一段組み
使用フォント:小塚明朝
フォントサイズ:8.5pt
行間:21H 1ページあたりの文字数:48文字
天地:17、ノド:20、小口:13
ページ番号:左下下部、タイトルは左ページのみ

※外注は「クラウドソーシング」が便利です。ココナラ等便利なサイトが色々ありますので、お気に入りのサービスをぜひ探してみてください。
※自作する場合は作業しながら考えればいいと思いますが、外注する場合はある程度決めておかないとクラウドワーカーさんに迷惑がかかってしまうので、最初の数ページを自分でレイアウトしてみてから依頼するのがおすすめです。

<参考> 段組みの注意点
①改行、空行の調整、②文章の頭を一段下げる、③「?!」を二文字から一文字にする、③数字を縦中横にする……など、横書きのWordを本文仕様に変えていく際の注意点は複数あります。この辺りをすべてお任せしてしまえるのもクラウドソーシングのメリットです。

【5】本文以外に必要なもの

・内表紙
本を開いた時に最初のページとなるタイトル部分です。私の場合は、PowerPointで自作しています。

・奥付
最終ページです。作品名、発行日、連絡先、サークル名(作者名)、使用した印刷所等を記載します。「転売やアップロードはご遠慮ください」等の注意文言もここに記載します。感想フォームのQRコードをつけている方も多いです。「同人誌 奥付」で検索するとたくさんの参考資料を閲覧することができます。こちらも、PowerPointで自作します。

【6】印刷所を決める

印刷所によって入稿方法が異なります。また、どんな紙を使用するかで背幅も変わってくるので、表紙のデザインより前に印刷所を決めたほうが良いと思います。小説用のコースがあること、小説用の薄い紙を扱っていること、自分が作りたいサイズを取り扱っているか……等が印刷所選びの基準になります。

【7】本文用紙を決める、背幅計算

印刷所のサイトで背幅を計算します。この時、中身に用いる紙の種類を決める必要があります。小説本の本分用紙としてメジャーなのは「淡クリームキンマリ70」など淡い色のついた薄い用紙です。

【8】表紙絵・表紙デザイン

知り合いに書いてもらう、クラウドソーシングするなど様々な方法があります。もちろん自作もあり。個人的には、気軽に頼めてあれこれお願いできるクラウドソーシングが一番ラクだなと感じています。※クラウドワーカーさんに依頼する場合、本のサイズ、背幅、使用する印刷所をお伝えする必要があるので、手順の【1】~【2】、【6】~【7】は表紙より前に終えておく必要があります。また、カバー付きにする場合は塗り幅等が変わりますので、そのようにオファーします。

【9】見積もり・発注

印刷所のサイトにID登録し、いよいよ発注です。不備があった場合は、印刷所の方が電話やメールで連絡をくださるので安心です。わからないことも遠慮なく質問してしまいましょう。

<参考> 直近の同人誌の仕様
表紙:OKマットポスト
本文:淡クリームキンマリ70
印刷方法:オンデマンド
PP加工:マット
カバー、遊び紙、オプション:なし

※ペーパーバック(洋書の文庫本)のようなイメージを目指してつくりました。完成品はほぼイメージ通り!

【10】即売会or書店委託

イベント会場への直接搬入や書店への直接配送を実施している印刷所とそうでないところがあります。この点をあらかじめ確認し、スケジュールに合わせて対処します。

【11】告知、販売

ピクシブやTwitterで告知を行います。
イベントで販売する場合は、ポップや小銭、見本誌の準備、書店委託する場合は、サイトの登録情報の編集が必要となります。

納得のいく本文を書くことと同じくらい、校正や段組みは大変な作業です。自分でやろうとして疲れ果ててしまうことも多いので、頼れるところはクラウドソーシングで依頼してしまうのも手だと個人的には思っています。
さて、手間もお金もかかりますが、自分の書いた文章が本になるのはやはり嬉しいものです。最初の一歩を踏み出すのはちょっと大変かもしれませんが、「踏み出せば、そのひと足が道となる」!思い切って一度つくってしまえば、次回以降は慣れて作業できると思います。
本をつくりたいけど、何から手をつけたらいいかわからない。そんな方の後押しになりますように!



ありがとうございます。 好きを形に!たのしく同人活動!を目標にがんばります!