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クリエイティブイノベーション学科/クリエイティブリーダーシップコース オープンキャンパス

7/29-30に武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科/クリエイティブリーダーシップコースのオープンキャンパスが市ヶ谷キャンパスで開催されます。
高校生向けのプログラムだけではなく、大学院を検討されている方向けのプログラムも予定されています。大学院を検討されている方もオープンキャンパスにいらしていただければと思います。

これを機会に最近のゼミ・研究室活動を紹介したいと思います。研究室としては設立以来の、1)ストラテジックデザイン、2)ソーシャルイノベーション、3)政策のためのデザインの3つを大きな柱として、大学院生のプロジェクトや企業との共同研究を進めています。

日本型組織の変革を促すデザインエコシステムの形成

ビジネス組織の変革のためにデザインはどのような役割を果たすことができるのかというテーマです。企業では、DXやSXなど変革・トランスフォーメーションがテーマになっていますが、その中でデザインの方法論をどのように活用できるのか、そのために組織・人材とはどのようなものなのかを研究しています。
この研究テーマに関連して、最近BizZineというWEBメディアで「組織戦略としてのデザイン」というインタビューシリーズを始めています。この研究テーマは、日本総合研究所との共同研究としても取り組んでいます。

次世代起点デザインのモデル化

デザインは長く人間中心デザイン(human centered design)に取り組んできました。近年は人間中心コンセプトを乗り越えるために、多様な種への配慮を前提としたマルチスピーシーズコンセプトにも発展しています。
研究室で取り組んでいるのは、人間中心デザインのコンセプトを時間軸を先に広げる試みです。現在の世界を生きる人間のためだけのデザインではなく、次世代の人間のためのデザインの方法論を探索しています。この研究テーマも、日本総合研究所との共同研究としても取り組んでいます。

サーキュラーデザイン

循環経済(サーキュラーエコノミー)実現のためのデザインについては昨年度から取り組んでいます。この研究テーマは日立製作所研究開発本部デザインセンタとの共同研究として取り組んでいます。
昨年は滋賀県長浜市における長期間のエスノグラフィー調査を踏まえた研究成果を「ツナガルカカワル循環型社会」という形で発表しました。70日以上にわたって中山間地域に住む高齢者の方にインタビューを行い、昔の生活から、物質循環とともに循環社会を支えるソーシャルファクターを明らかにしました。
今年は、昨年の成果を起点にしながら、未来のサーキュラーデザインのあり方を検討しています。具体的には、修理に関するリサーチや、滋賀県長浜市における産学プロジェクト実践演習の授業を通じた探索を行っています。

日本の公共セクターにおける政策のためのデザイン

一昨年から実施している「政策のためのデザイン」の研究を継続しています。一昨年と昨年は日本総合研究所との共同研究として、フィンランドにおけるデザインエコシステムのフィールドリサーチや、種子島の西之表市における子育て政策のプロトタイプなどの研究を行っていました。フィンランドにおけるリサーチの結果は今年の日本デザイン学会春季研究発表大会で発表しました。
今年はこれらの成果を基盤にして、日本の行政組織におけるデザインエコシステムの研究を進めています。政策のためのデザインの先進地域をフィールドワークしながら、公共セクターにおけるデザインを推進するための要素の探索を行っています。この研究は今年から科研費の助成を受けて研究を進めています。

大学院ゼミ

大学院にはM2が3名、今度M1が6名参加する予定です。テーマはストラテジックデザインからソーシャルイノベーション、政策のためのデザインまで様々です。
M2のメンバーはそれぞれのフィールドで定性的なアプローチでインタビューやフィールドワークを展開中。9月の中間発表に向けて、リサーチの分析やモデル化に取り組んでいます。
M1メンバーのテーマも多様です。M1メンバーには学部・大学院5年プログラムの履修者も何人かいます。

学部ゼミ

学部ゼミは4年生の卒業研究を進めています。学部ゼミは大学院ゼミ以上の多様性があります。サウンドスケープ、コモンズ、パタン・ランゲージ、囲碁、ぬいぐるみ、だるま、韓国、クラフトビール、推し活、レトロ、アプリデザイン、スタートアップ、ファンコミュニティなどなど。
テーマとしての共通点はないのですが、それぞれのライフプロジェクトとして探求を深めています。


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