“国産カルナローリ” って何?
たけもと農場といえば…
そう、国産カルナローリ!!
え…なにそれ… と思った方も多いのでは? 笑
そうですよね。私もたけもと農場と出会ったとき、そう思いました。
カルナローリとはイタリア原産の品種のお米(イタリア米)です。
で、そのカルナローリを日本で初めて栽培したのはたけもと農場なんです!
イタリア米自体、それまで日本では栽培されていませんでした。
そんなカルナローリについてご紹介したいと思います。
❏カルナローリの特徴
カルナローリをコシヒカリと比較してみました。
写真の左がコシヒカリ、右がカルナローリです。
粒の大きさは2倍ほどあり、少し細長いです。インディカ米ほどは細長くないので、日本米とインディカ米の中間ぐらいとも言えます。
また、成分の一つであるアミロースについては日本米よりも含有量が高いです。
お米の主成分であるでんぷんについて少しお話すると…
アミロペクチンとアミロースの2種類が含まれており、この割合でお米の味や食感などは変わります。例えば、もち米はアミロースほぼ0%(=アミロペクチン100%)なので粘りがとても強く、モッチモチです。うるち米はアミロース20%前後のため、もち米より粘りは少なくなります。
さらにアミロース含有量の高いカルナローリは粘りをほとんど感じません。
《例》コシヒカリ 約17%
ひとめぼれ 約18%
ミルキークイーン 約11%(←低アミロース米)
★カルナローリ 約28%
この成分の違いから、日本米は水分を多く含むと形が崩れやすく、おじやのようにベタっとしてしまいます。
一方、カルナローリは水分を含みつつも形を保ってくれます。また、アル・デンテと呼ばれる芯の部分の歯ごたえ(パスタでよく言うやつ)を残します。
※日本のお米のようにイタリア米にも様々な品種があるので、「カルナローリの特徴=イタリア米の特徴」というわけではないのでご注意を!
※アミロース含有量の参考資料:日本調理科学会誌『利用用途に応じた米の特性と選択(1)』
❏カルナローリでどんな料理を作るの?
日本米はお米そのものに味がしっかりあり、白米だけでも十分美味しいです。食べるときのイメージとしては、“白米とおかず” という感じですよね。
カルナローリは…正直、そのままでは美味しくありません。
スープで味をしみ込ませたりと、お米に味付けをするというイメージかなと思います。
イタリアでのお米の調理方法はというと、「炊く」のではなく「煮る・ゆでる」なのです。
「煮る」の代表例としてはリゾット!
その他に、牛乳で煮たお米を混ぜたケーキもあるみたいです。
「ゆでる」は、、まぁご想像通りですが 笑
お米を沸騰したお湯で10~15分ゆでて(←塩もちょっと入れる)、水でサッと洗い、サラダと和えたりします。
(↓ おうちで作れるレシピはこちらで少しずつご紹介しています ↓)
下の写真は、たけもと農場のカルナローリが入ったリゾットキット『リゾットMAMMA 薫りきのこ』の調理の様子と盛りつけたものです。
気になる方は是非食べてみてくださいっ!!
❏カルナローリの栽培
たけもと農場でカルナローリの栽培を始めたのは2011年です。
(私が中学生のころだ、、、)
きっかけはイタリアンシェフの言葉。
「イタリアの野菜を作る人は増えてきたけど、イタリア米を作ってる農家は日本にいないね。」(ざっくり言ってこんな感じです)
そこで社長は栽培に挑戦することに。
まずはイタリアから玄米を取り寄せ、発芽させるところから始まりました。そして、秋に収穫したもので次の年に種をまき…
・稲の丈が長いために、倒伏しやすい
・精米時には割れやすい
などなど日本の品種と異なる点で工夫が必要な場面も多かったみたいです。
こうした試行錯誤の日々を経て、現在では約7haの田んぼで栽培しています。
今年も順調に育ってますよっ!! 秋の収穫までお楽しみに~。
(↑ 2020年7月16日撮影)