君の美しい言葉 vol.8

私は新藤晴一から紡がれる美しい言葉たちが好きだ。

もちろん、「はっ」とさせられたり、「確かにな、私も頑張ろう」などのメッセージがある言葉も沢山もらっているのだが、ただ単にこの日本語美しいなという言葉も沢山もらっているわけで、今回は私が好きな晴一さんの日本語を一部紹介する。

メリッサ
いやぁこれはもう全部ですよほんと。
『悲しみ』の『息の根』を止めてくれよっておい。なんなんそれ

明日が来るはずの空を見て 迷うばかりの心持てあましている
傍らの鳥がはばたいた どこか光を見つけられたのかな

明日が来るはずの空っておしゃれすぎるだろ。
そしたら突然鳥の話して、光見つけられたかなって洒落てんな

羽が欲しいとは言わないさ せめて宙に舞うメリッサの葉になりたい

このフレーズはかの有名な『メリッサの葉になりティー』です

もう ずいぶんと立ち尽くしてみたけど
たぶん答えはないのだろう この風にも行くあてなどないように

こういう『風』に例えるのほんと好きです。

もうこれはマジ日本語が全部綺麗で、選べません。意味を考えなくても日本語が好きすぎる。

月飼い
ファンの中では『すごい歌詞』として有名。
調べれば調べるほど、解釈を書いている人がいっぱいいて、どれが正しいとかはないけれども、有名なのは死別した恋人の歌説ね。
でもちょっとこれは安易かなーとは思う。

月を飼うのと真夜中に
水槽を持ち出して窓辺に置いた
いとも簡単に捕獲された
小ぶりな月が水面に浮かぶ

この発想は新藤晴一しか無理。なにそれ、思いつかないっすわ。。

朝が嫌い 君が言ってた
全てを白々と見せる
はじらう夜 ウソも痛みも
綺麗に隠してくれる

朝が嫌い夜は全部隠してくれる。
真意はわからないが、ここすごい好きな歌詞。

愛が呼ぶほうへ
これは早く合唱曲の定番となってほしいくらい、わかりやすい名曲。
でもその中でも『日本語』として好きなのは

花が空に伸びゆくように 海を越える旅人のように
いつも導かれているのでしょう 愛が呼ぶほうへ

写経したいくらい日本語が好きここ。
あと、愛のことを『永遠で一瞬で君にとってのすべてだ』って書いているのも心に響く。

ラック
日本語として好きなところは正直ないのだが、韻がめちゃめちゃ踏まれてて、歌ってて心地よい箇所があって楽しい。

路地裏にひそんでる凶暴 青くさい粗暴
欠乏し放題の展望 少年の絶叫

ou:凶暴 粗暴 展望 絶叫

殴り倒したいのは誰 涙など枯れ
切実な愛撫をくれ 弱さを憎め

ae:誰 枯れ
ue:くれ 憎め

まほろば○△
こういう経験一切したくないけど

声にならない声が今 何よりもおしゃべり

とか

恋にならない恋が今 夜のしじまに消ゆ

ワンナイトの曲で『しじまに消ゆ』って言葉使うか、おしゃれやわー。

フィルムズ
これもぶっちゃけ歌詞がなにを指しているのかがよくわからないのだが、全体的に日本語が綺麗。『流るるまま』『覚めぬ夢』『待てど春は来ず』『千切れた気持ちよ』『去りて君想う』とか好き。
ただ一箇所ほほーんとなったところが

いつもそばにいてとぐずる子供らが
母の細い首にすがるのは
いつかひとりきりになるときを心のどこかで恐れているのでしょう
悲しいことに間違っていなかった

普通になるほどなーと思ってしまった。
色んな気づきがあるなーすげえよ。