家出

 家出をしてきた、結果から言うと失敗であった。
まずは26日の昼に空港に行き、夕方に東京についた。
そして成田から京成に乗り京成成田駅に至る頃に、札幌市西区警察から呼び出しがあった、して、捜索願が出ている、どこにいるか、安否確認だけお願い出来ないかと、聞かれたが、僕は、京成成田駅にいるにもかかわらずも、今僕は千歳市の南千歳京成成田にいる、改札出口にて待っていますから、今すぐに来て安否を確認していただいたら、すぐに帰っていただけますかとそう言いました。
そこからも呼び出しがあったが、列車に乗っていたので無視をし電源を切っておいた。
 京成成田から京成上野行の特急列車へ乗って船橋まで行った後、総武線にて江戸川は新小岩、松島の辺りまで行きました。状況し2時間もたった頃、東京で働き埼玉に住む先輩が、会おう、夜飯をおごってやる、何ならシフト終わりであるし、支援金だって出せると言って呉れた。
僕は感謝して遠慮なく頂こうと思ったわけであるが、そのごろ千歳について、自身を探していた警官方から連絡が絶えなかった。めんどくさく感じ電話に出ました、どこにいるかと執拗に聞かれ、気が動転していたのか正直に 
 今居た東京は江戸川区、新小岩松島四丁目公園で追われないよう着替えをしていたところです。と、何故か言及してしまったのです。
道警から、この電話を切ったら今すぐに110に電話をし警察に安否を確認して貰え。という戯言をほざくのです。今の僕ならば、すぐに電話を切り、無視して公園の陰で蚊取り線香を焚き、明日の西川口に向けて寝の支度をしているところであるが、その頃は少し疲労がたまっていて頭が回らず、素直に110してしまったのです、これが、この家出旅一番の失敗であるといえる。
 その頃の自分は莫迦中の莫迦で、ただの安否を確認し警官は去るものと思ったのです。
 11時も過ぎるころ、チャリ松が来た。身辺の確認をし、そのまま警察署へ連行され、僕は人心掌握を得意とするので少しの希望を求めて警察官の村上と知り合いになった。
 それでもすぐに江戸川区の児童相談所へ連れていかれ、いやな待遇を受けた。テレビもない、通信機器も禁止、暗くて水ももらえないようなところで風呂入れないまま飯もなく放置された、旅で一番につらかったかもしれない。
 そして職員に羽田まで連行された。途中電車の扉が閉まる直前に出たりしてみたが失敗した。
 今は札幌にいるのであるが、なにか違和感がある。東京の方が僕の性に合っている。もしくは札幌市が合わな過ぎているのです。空気がよどんでいて気味が悪く、妙に肌寒く健康な日はないといっていい。
用事も出来ない、公衆便所のようなこの町で過ごすのはホームレスになれといわれているのに同義である。

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