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口バシ赤ドリ11月6日

 
もう20年以上前の話です。
ある町に「口バシ赤ドリ」というあだ名の
セールスマンがいました。薬箱を家に
置いてもらう仕事のセールスでした。
この町は大変閉鎖的な町で、
セールスマンは詐欺師だと言われていました。
ですから、どこの会社の営業マンも
大変苦労していました。
そこへ口バシ赤ドリさんが赴任してきました。
この町の状況を先輩から聞いた彼は、
郷里から、あるものを取り寄せました。
彼は、あるものを自転車に載せて
元気良く出かけて行きました。
彼は、どこの家に行くときも
「私は詐欺ではありません。
似ているかもしれませんが口バシ赤ドリです」
と言ってお客さんを笑わせて
あるものを取り出しました。
あるものは湯の花と呼ばれる、
お風呂に入れると温泉になるという小さな袋に入った粉でした。
彼はその小さな袋を100円で売って回りました。
そして、数日後、また同じ家に出かけて行くのです。
彼は、こんなやり方で町の人気者になりました。
もちろん、置き薬のお客さんも増やしました。

世の中にはレッテルと言うものがあります。
「あいつは…・・だ」
と何の根拠もなく悪く決め付けて
しまうことです。
このレッテルをはがすには、
逆にレッテルを逆利用するのも
一つの方法です。

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