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【資格】貸金業務取扱主任者 その2 試験科目と試験の記憶


1 試験科目

貸金業務取扱主任者の試験内容は、民事法を中心とした法令の択一試験である。法令の範囲は、貸金業法(政省令含む。)・民法・民訴・民執・民保・会社法・手形法・保険法・破産法などである。

ここで「民事の王に俺は、なる!」と思って、これら科目全ての基本書を揃えても読むのは容易でない。というか無理だ。この試験は基本的に浅く広く、そこまで深い知識を要するものではない。そもそも実務家向けの試験である。法令の概要と論点の重要判例を押さえれば十分だ。

出題範囲が司法試験や行政書士、ビジネス実務法務検定など被っているので、これらの試験の受験者なら、そこまで必死に対策する必要はない。僕は貸金業法を除けば、柴田S式用語集とこの試験の過去問を読んだくらいだが、得点は9割を超えた。

なお、公務員にとって肝は「貸金業法」だ。それも関係政省令のほか、業界ルール・ガイドラインなどが出題される。これについては、薄い対策本を1冊読むのがいいのではないかと思う。オススメとしては、田村氏の本だろうか。著者の資格遍歴を見ると、友達になれそうな気がする。

ということで、法的素地のある受験生の試験対策としては、

  1. 試験範囲をカバーしている本をざっと読んで過去問を解く。

  2. わからないところだけ基本書に当たる。

というのが一番効率的だろう。なお、「○○したら懲役1年」みたいな、構成要件と罰則を問う問題が多かった記憶がある。国が受験生に「何を覚えてほしいか」という点が鮮明に浮かび上がるところだ。

2 試験の思い出

僕は結構前に受験した。なので今の雰囲気は知らんのだが、当時の雰囲気は、結構印象に残っている。少しチョケた感じで書いておこう。

真夏の日曜日だというのに、黒のスラックスと白ワイシャツの男性がいたり、喫煙スペースがかなり賑わっていた。令和の今の時代は喫煙所などないかも知れない。

受験会場(大学の教室)の入り口には、衣川館を守る武蔵坊弁慶がおり、「免許証・受験票・写真票の3点セットを提示してください。トイレなどで一時退出後の再入室も同様です」と言う。ここまで厳格な試験は初めて受けた。

また、試験は、たしか「開始後30分と終了前30分は退出できません」という制度だったと思う。こういう運用の試験は結構ある訳だ。
で、試験開始前、問題表紙にあったこの説明文を読んでいたところ、「開始30分から終了前30分までは、退出してもいい休憩時間ですか?」という質問をした方がいた。あの時の二の句が継げない武蔵坊の顔が印象的だった。

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