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放送大学大学院(4) 院試に係る若干の考察

2020年度実施の院試については、以下のとおり感想を抱いた。2023年度要項を確認して記載したが、経験談はあくまで2020年度実施の院試のものである。

■第1次選抜

第1次選抜については、次のように記載されている。

・英語と専門分野の論述。配点は英語50:専門50。
・「専門分野の点数が、各プログラムにおいてあらかじめ定めた点数に満たなかった場合は不合格となります。」との記載がある(絶対評価)。
・「第1次選考の合格者はプログラム毎に募集人員の2~3倍までとします。」とあるので、専門の足切りをクリアした場合でも、相対評価で落とされることも考えられる。

2023年度募集要項 15頁

既に書いたが専門分野(法律)は民法、レベルは高くない。基礎事項である。英語は外務省のホームページに掲載されている文章の長文和訳。僕は辞書を引く時間がなかった。

生涯学習分野の有名人がブログで「英語がまるでダメでした」と書いていた。2023年版の要項では「専門分野の点数」に足切りがあると書いてあることから、反対解釈から英語は足切りがないのかも知れない。

そうであるならば、受験者が募集人員を大きく上回り、相対評価が機能しない限り、1次選考は専門の足切りさえクリアできればよいのかも知れない(ただし、最終選考が怖い)。

■第2次選抜

・提出された研究計画書、志望理由書等をもとに面接試問を行う。
・「研究遂行能力や意欲など」を判定する。
・各プログラムにおいてあらかじめ定めた点数に満たなかった場合は不合格となる。

2023年度募集要項 15頁

2020年の院試はZOOMを利用したが、コロナの状況次第では実際の面接もあり得るだろう。
面接官は2名。「指導希望教員」と書いた方の先生がメインで話をしてくれる様子であるが、主に指導を担当する先生が変更されれば、この限りではあるまい。これだけは言っておく。「緊張するぞ」。

■最終選抜(仮称)

・要項の記載では「最終選抜」という項は建てられておらず、「第2次選抜」の項に書かれている。
・「第1次選抜と第2次選抜の点数で最終合格者を決定する」とある。
・配点は1次50:2次50である。

2023年度募集要項 15頁

最終選抜(仮称)では、再び1次選抜の点数が考慮されるようだ。なので、仮に1次選抜で英語の足切りはないと考えても、「やはり英語も点数は取っておいた方がよい」という当たり前の結論に落ち着く。

また、「足切りでない=合格」とは限らないと思われる。社会経営科学は定員割れにもかかわらず、2019年院試は30人も不合格になった。何らかの合格点(合格ライン)が設定されている筈だ。

想像によるが、2つくらい合否を分ける要素が考えられる。(試験結果という意味では、2次選抜の点数に反映するのだろうか?)

第1に、受験生の研究したい分野と、専任教員の専門分野のアンマッチである。無論、先生方は本当に優秀なので、多少の分野のアンマッチであれば受け入れていただけるように思う。そのうえで「さすがにこれは無理じゃね」という線を越えれば選から漏れるのではなかろうか。

第2に、各教授のキャパ人数というのがあるかも知れない。社会経営科学には15名の先生が所属しているのだが、会計学を専門にしている先生は1名だ。仮に受験生40名のうち20名が会計学を希望して殺到したらどうか?とても1名の先生では指導できないだろう。そうすると、ここで会計学の先生が指導できる上限が設定され、相対評価で選抜されるのではなかろうか(非常勤の先生をお願いする場合もあるだろうけど)。まぁ、推測だけど。

以上、簡単に分析してみた。誰かの参考になれば幸いである。

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