Hozkious

ボストン在住の医学系研究者。出会った人との会話の中で感じたことを備忘録として書いていま…

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ボストン在住の医学系研究者。出会った人との会話の中で感じたことを備忘録として書いています。いかなる団体との利益相反もありませんので、気楽に読んでもらえればと思います。

マガジン

  • 人工知能に対する個人的な思い

最近の記事

ウイルスがもたらす社会的進化

最近、病院に少しお世話になることが多くて(結局、心配ないですねっていう結論でホッとしているので嬉しいですが)、COVID19から見えてくる事を書き留めて置こうと思う。 日本ではなかなか遠隔診療が許可されず、医師の労働力を低賃金で使ってきた。(他の先進国と比べると、日本の医療はほぼ勤務医のボランティア精神で支えられていると言える)今回、夜に家の人が神経症状を訴えたので、PCP(プライマリ・ケア医師)に電話し、夜なので当直医が電話に出てくれた。COVID19の厳しい状況のなか、

    • 日本の言語教育について その2

      先日、またまた日本人の英語教育について会を開き、今回は政府関係の方もいて新鮮な話がありました。今は、大学共通入試でいろいろ大変な目にあっている文科省ですが、筑駒生の主張は最もだと思います。私も、以前の方法に戻すべきだと思います。アメリカは確かにSATとかしていますが、最終的にはそれぞれの大学に応募して、エッセー書いて、面接してという感じなので、大学自体の試験が無いわけじゃないし、アメリカ人はどこの大学に入るか、成績よりもその雰囲気を本当に重視して、オープンキャンパスは念入りに

      • 日本メディアの謎から思うこと

        何かと大きなイベントが日本で起こると、メディアの質が問われる。嬉しいことに、日本はまだ世界から注目されているようで、海外のメディアも取り上げてくれる。今回の大型台風も世界が注目したわけだが、少しでも技術的な話が入ると、日本のメディアは知識の無さを露見する。民度が低いやら、日本が発展途上国化しているやらいろいろ言われていて、メディアから改善していかなければという話は随分前から取り上げられているのに、一向に変わらないところは、もう呆れるを超えて、驚嘆する。特にアメリカに住み始めて

        • 日本の言語教育の将来その1

          昨日、日本の英語教育をどのように改善するかという個人的なご飯会に参加してきた。言語学専攻でない違う畑からでも、時間をかけて良く考えることで、一個人が系統だった研究と同じ結論にたどり着けるというのも驚きであるし(例え、その分野の専門でなくとも!)、それは学問への道が開かれているという事をも証明しているようで、なんだか嬉しかった。また、今回はコンピュータサイエンスと教育を専門にしている高田さん、教育系の会社で働いている平田さんも参加してくださったことで、いろんな分野の新しい話が聞

        ウイルスがもたらす社会的進化

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        • 人工知能に対する個人的な思い
          1本

        記事

          バンクーバーの建物

          仕事でバンクーバーを訪れた。普段いるボストンとは随分違った印象で、150年という新しい歴史をそのまま反映するかのように、どの建物も近代的で、街もよく整備されている。すみたい都市に選べれる理由もよくわかる。 しかしながら、その中で少し違和感を感じるのは、四面ほとんどすべてがガラス張りのマンション(もしくはオフィスもあるか?)である。近代的な構造で、かっこよく見えそうなにのに、せめて床に当たる部分だけでもガラスではなくコンクリートになっている建物(面積的には15%ぐらいだろうか

          バンクーバーの建物

          都市の地価に対して思うこと。

          ボストンの住宅価格および地価はべらぼうに高い。ハーバード周辺とボストンダウン端あたりは、東京の1等地よりも高価かもしれない。しかしながら、人口を見てみると、東京とは比べ物にならないし、お店の規模やオシャレ度、レストランのレベルは東京・ロンドン・パリ・NYと比べる足元にも及ばないといっても差し支えないのではないかと思う。それゆえか、人口に不釣り合いに地価が高いと感じてしまう。最近、ハーバードスクエアでいくつか店舗の入れ替えがあり、ボストン全体でいろいろ新しいお店が入れ替わり入っ

          都市の地価に対して思うこと。

          AIのゲームバトルで思うこと

          最近、ゲームにおいてAI対人間でdeepmindが矢継ぎ早に金字塔を立てている。新たに発表された人工知能「AlphaStar」が行った「スタークラフト2」戦は我々に多くのことを示してくれる。 人間とAIが共に成長していくという概念は随分ありふれたものになって来たと思うが(機械との共存については、有名な本の一つに「機械との競争」がある)、反対に人工知能の訓練段階で、我々はどれくらいプロゲーマー自身の背景に焦点を当てて、アルゴリズムを改善して来ただろうか? WIREDの記事で

          AIのゲームバトルで思うこと