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『宗教二世』読了後、エホバの証人が来た

とあるきっかけがあり、話題の『宗教二世』を駆け足で読み切った。

この本は既に放送されたラジオ特集をもとに、さらなる加筆を行い出版されたものだ。
その一環として、ウェブ上で宗教2世に関するアンケート調査が行われた。アンケートフォームを設け、SNS等で拡散する方式で行われたが、この調査の仕方では回答者の偏りが非常に大きくなってしまうことは留意が必要だ。
本書はそのアンケートを元にした分析も行われており、当事者の生の声が多く掲載されている。また、回答者上位3つの教団についても分析している。その3つとは「創価学会」「エホバの証人」「統一協会」だ。

内容や感想等はまた別の機会に記したいが、読み終えた翌日にタイミングよくエホバの証人の方がインターフォンを押してきた。
「今仕事中なんで〜」と適当に返事してインターフォンを切ったが、何かまだ話し続けていて少し怖かった。

その後、『宗教二世』に記載されてた当事者の声を思い出すと、彼らの行動原理が何となく想像できた。
すなわち、「ハルマゲドンが来るから少しでも早く多くの人に真実を教えなければならない。仕事とかそんなことしてる場合ではない」と。私は恥ずかしながら本書にて初めてエホバの証人がどんな教義を掲げどのように活動しているかを知ったので、この想像は歪んだものではあるだろう。

ただ、事の顛末を同居人に話すと「たしかに世界が終わると信じてるなら一生懸命になるなー。それはなんかわかるかも」と反応が返ってきた。

自分も創価大学入学後に学生部の先輩から「折伏決めると悩みが解決する」というようなことを言われ、年に50人折伏し、決まらないのでその次の3ヶ月で30人に折伏したことがある。「折伏決めると悩みが解決する」との言説はあまり信じていなかったが、折伏をしてこなかった(というかやり方を知らなかった)ので、やるならとことんやってやろう。それでダメなら無理せずやればいいし、解決するなら万々歳だし。そんな感じで、毎週、夜行バスや学生部の友人の車に乗せてもらい、大学進学した友人が比較的多かった関西等へ足を運んだ。

で、結局そこまでしても自分は決まらなかったし、今も決まってない。折伏された方としては(やっぱり洗脳された)みたいな反応をされて、同窓会等でネタにされている笑

だから、エホバの証人の人たちが定期的に訪問する行動心理については、比較的納得いくものはある。

ただ同居人からもうひとつ反応があった。それは「小学校のときとかに、行事に参加してなかった子がいたけど、もしかしたらエホバの証人なのかも」ということだった。

私が本書を読んだ限り、エホバの証人は学校行事の参加どころか「参加したい」と口にするだけで体罰を受けるとの当事者の声があった。アンケート調査の結果でも、非常に高い割合で体罰を受けた、行事等の参加への制限があったとの回答があった。

自分は他の宗教のことについてはほとんど無知かつ過疎地域で生まれ育ったため、そういった人を見聞きしたことのある人が身近にいることに驚いた。

また、自分たちもそういった感じで折伏した人に感じられているんだろうなあと俯瞰できた出来事だった。

本書を読んで思うことは様々あるが、今回はここまで。