穂谷野 把奈

日々考えていることを書いていきます。よろしくお願いします。

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最近の記事

「辛い」の反対は「辛くない」では無くて、『考えなくていい』なのではないかという考察(470文字)

私の不安感は、外出をしようと家を出る前から「家に帰れるかな」と考えることから始まる。こう考えてしまう時は、体調が悪くなってきている。 「帰れるかな」から派生して、「やり終える自信がない」パターンもある。お風呂は特にこの症状が出てくるので、昔から苦手だ。体調が悪い時は、服を脱ぐだけでもタスクとして重くのしかかってくる。 最近つくづく思うのは、辛くない時はそんなこと考えないということだ。何も考えずにお風呂に入れるし、外出もできる。辛いの反対は、「考えなくて済む」という状況なの

    • 小さな秘密基地の読書、 『10代からの文章レッスン』小沼理 編著(339文字)

      こちらの本を読んでいる。 まだ途中だが、どの話からも文章を書きたくなるワクワク感をもらえる。 小説家 乗代雄介さんの、「風景を文章でスケッチする」というのがとても参考になった。野外で30分間、絵を描くように文章で風景を書き出してみるのだと言う。 私は今、まだ敷きっぱなしの布団の上でうつ伏せになり、この文章を書いている。電気のついてない部屋で、窓際のカーテンの端っこを洗濯バサミで折り曲げて止めて、本を読む明かりだけを確保している。小さな秘密基地みたいなそのスペースで、左手

      • ヨーヨーって意外と小さく萎まないんだね(192文字)

        8月半ば。近所の夏祭りでヨーヨー掬いをした。紫のヨーヨーがとても可愛くて気に入り、家の洗面台のフックにかけて飾った。8月いっぱいは飾りたいので、少しの間は萎まないでほしいと思った。 10月25日。意外と萎まず、まだ拳の大きさのヨーヨーが洗面台の横を陣取っている。しかも表面がカピカピになり、なんともみすぼらしい。 片付けるタイミングを逃したヨーヨー。そこだけに今年の夏の存在が残っている。

        • マグカップにも余生(182文字)

          お気に入りのマグカップが随分前に欠けてしまい、出窓にずっと置きっぱなしだった。 ふと鉛筆立てにしようと思いついた。欠けたところはマスキングテープを貼って、触れても怪我をしないようにした。大切なコップがペンで汚れたら嫌なので、ビニール袋の上からペンを入れてみた。 水族館に行った時に買ったマグカップ。机の上でペンをたくさん抱え込み、第二の人生を楽しんでいるようだ。

        「辛い」の反対は「辛くない」では無くて、『考えなくていい』なのではないかという考察(470文字)

          趣味が無い(165文字)

          好きなことはたくさんある。美術館に行く事、本を読む事、手芸、工作。でもどれも継続的にできない。体調の波があり、うまく集中できず、楽しくもできず、悔しい。 悔しいことばかりだけど、家には紫のリンドウが飾ってあり、ハロウィンの飾りもあり、好きな写真も飾ってある。まぁいいかな、と思う。人並みに趣味が続けられなくても、仕方ないかなと思う。

          趣味が無い(165文字)

          酒屋さんと魚屋さんと父とのドライブ(492文字)

          小学校の頃、毎週土曜日になると父がお酒と魚を買いに行くので、スルリと助手席に乗り込み一緒にドライブに連れて行ってもらっていた。 父はドライブ中は特に話さない人だったので、ただひたすらにFMラジオを聴いていた。陽気なDJのお姉さんがかっこよく曲紹介をしてから流れてくる洋楽やJ-POPを、風を浴びながら聴くのが気持ちよかった。 海沿いに近づくとそろそろ酒屋さんと魚屋さんが並ぶ商店街に着く。わざわざ時間をかけて車を走らせるほど、父のお気に入りのお店だった。決まった日本酒と、ビー

          酒屋さんと魚屋さんと父とのドライブ(492文字)

          エッセイを書いてみようか(1468文字)

          明け方5時ごろ、カーテンを開けてぼんやりしながらXを開いた。 タイムラインをスクロールするとすぐに流れてきた気がする。その時初めて知ったエッセイストの古賀及子(こがちかこ)さんの呟き。 ====== 2024/7/12 「趣味の押し付けと思いつつ、子らには「日記は1日のことをまるまる書こうとせずに5秒のことを200字かけて書くと良い」と布教していたら、娘が“靴下をはいた状態で玄関に立ちサンダルと靴どちらを履こうか悩んだ”ことを日記に書いて習い事に提出していてさすがに私好み

          エッセイを書いてみようか(1468文字)

          戦ってくれている人に感謝をして生活を重ねていく

          ニュースを見ていると、たくさんの人が社会の不条理と戦ってくれているのを常々感じる。 差別の問題、冤罪事件、拉致問題、戦争反対、貧困問題…。 今まで無数の問題がたくさんの人の力で是正されてきて、今も改善のためにたくさんの人が懸命に動いている。 そんな姿を見た時、私にはその活動に参加するエネルギーが無いと痛感する。湧き立つような気持ちは生まれてこない、無力な人間だ。 ただ、その人達のパワーと、時にデモなどの強い行動によって、良い方向に変わっていく事にいつも感謝をする。出来る

          戦ってくれている人に感謝をして生活を重ねていく

          私は一生、食洗機の稼働回数を数え続ける

          食洗機を4年前に買ってから毎日動かし、既に2400回以上も回している。 正確な稼働回数がわかるのは、使っているタブレット洗剤のおかげだ。100個入りなので、軽い気持ちで累計のタブレット使用数を袋に書き込み続けていたら、25袋目になった。 食洗機はセールの時に4万円で買ったので、2400回で割ると、一回当たりのコストが16.7円を切っている。 これをいかにゼロに近づけていくか、楽しみながら今日も食洗機を回す。

          私は一生、食洗機の稼働回数を数え続ける

          心臓がギュンっと音を立てる読書 「共感と距離感の練習」小沼理著

          冒頭の章を読んでいると、私の心臓から「ギュンッ!」と音がした。気がする。 今までの私の不甲斐なさや、やりきれない気持ち、上手くいかない行動を、丁寧な言葉で言語化してくれているのを感じる。 「ああ、なんでこんなにも上手くいかないのだろう。」と、絶望する気持ち。 「ああ、こういう事が起こるから、生きてて良かったと思うわ!」と、ワクワクする気持ち。 いろんな気持ちがぐちゃぐちゃに収納されている心の中を、少し整理してくれるような感覚。 冒頭を読んだだけで、心の内が軽くなった

          心臓がギュンっと音を立てる読書 「共感と距離感の練習」小沼理著

          太る事、痩せる事、自分でいる事

          小学校6年生の頃は走るのが好きで、体を思い通りに動かす楽しさに溢れていた。学校の先生に、「カモシカのような足だ。」と言われた記憶がある。 陸上部だった中学高校は、うまく体を絞れず、走っている時はいつも体が重かった。大会前にうまく絞れた時だけ、良い記録が出た。 大学を卒業し、就職して少し経つと、食欲が落ちてどんどん痩せていった。筋肉までも落ちて、肩周りもほっそりした。 そこから本格的に体調を崩したら、今度は少しずつ太っていき、最終的にベスト体重の1.5倍になった。 それ

          太る事、痩せる事、自分でいる事

          夏が終わったら、秋の日をカウントをする

          お昼前の11時ごろ、電車に乗っていると、斜め前の女性が夏物の厚底サンダルを履いている。もう既にサンダルが遠い季節のように感じ、懐かしい気持ちになる。 家を出る前、最初は明るい色の夏物を手に取ってみたけど辞めて、黒のブラウスに変えた。夏物が気候だけでなく、自分とも合っていないように感じるから不思議だ。 私が1番好きな季節。今年は何日間を「秋」としてカウントできるだろう。1日も無駄にしたくない。

          夏が終わったら、秋の日をカウントをする

          きんに君に学ぶ、明日の希望

          なかやまきんに君のYouTubeが好きだ。 どの動画も20分くらいある。中身は真面目、基本に忠実、なのに見てしまう。きんに君の魅力だと思う。 今回見たのはこちら。最近落ち込むことが多かったので、何かヒントがないかなと再生してみた。 私がすぐ実践したいと思ったのは、4つ目と5つ目の方法だった。動画のネタバレになるので、まずきんに君のYouTubeを、ぜひ最後まで見て欲しい。(最後の1秒まで面白いので!)     *** きんに君のモチベーションをあげる方法4つ目。

          きんに君に学ぶ、明日の希望

          ピンポン菊と折り紙と十五夜

          9月17日、スーパーの帰り道に、団子の材料を買っていない事を思い出す。今日は十五夜だ。 慌ててスーパーに戻ると、白玉粉が無い。仕方なくもう一つのスーパーへ向かい、なんとか手に入れる。 昨年は、絹豆腐を入れた白玉団子のようなプルプルしたお団子を作った。美味しかったけど、実家の重たいお団子が無性に食べたくなった。母に聞いてみると、上新粉と白玉粉を混ぜているらしい。今年はこのレシピで行こうと前から決めていた。 白玉粉をゲットし、いざ帰ろうとすると、花コーナーに目が行く。小ぶりな

          ピンポン菊と折り紙と十五夜

          食材に対する思いが家族で一致している嬉しさ

          朝ごはんに餡まんを食べていると、家族がボソリと呟いた。 「なんか餡まん、前より美味しくない気がする…。」 食べてみると、皮がいつもより少し固くて、食感がやや悪い。そう伝えると、家族が叫ぶように言った。 「そう!!!皮がいつもより美味しくない!!!」 一緒に住む家族とは、生まれ育った場所は違うのに、食事に対する価値観がバチッと合っていると感じる事が多い。 私がまだ小さい頃、兄弟と「我が家のエンゲル係数はやばいな…」と食費の愚痴をよく言っていた。エンゲル係数とは、家計のうち

          食材に対する思いが家族で一致している嬉しさ

          季節の変わり目に投函する自分への手紙

          ChatGTPに、自分に手紙を書くと気持ちの整理になっていいよと教えてもらった。 いざ書いてみると、説教くさい長文が書けてしまった。あまりにつまらない内容なので添削したら、ずいぶんとシンプルになり、貰って嬉しい手紙になったと感じた。 そろそろ秋が来る。暖かいのに風は冷たくて、金木犀の香りと、鱗雲と、長袖の人と半袖の人が混ざり合う。そんな短い季節が終わる頃、また手紙を書いてみたい。

          季節の変わり目に投函する自分への手紙