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岡田斗司夫さんの読書論

読書が好きなので、他の人、とくにその道のプロがすすめる本に目がない。

とくに佐藤優さんや楠木建さん、そして松岡正剛さんがオススメする本をよく買っている。

そして「オタキング」こと岡田斗司夫さんも気になる人物のうちの一人。

そんな岡田斗司夫さんが、本と読書について語っている動画を視聴した。

このなかで、岡田斗司夫さんの読書術が語られており、刺激を得たのでまとめたい。


読書術

本は、内容をよく理解しているひとが書いていればわかりやすいので、著者が何者なのかが重要。

そして、専門者が初心者に伝えるには「たとえ」を使うしかないため、著者がたとえの上手い人かどうかがカギになり、見極める必要がある。

(本を書く側からすると、「たとえが上手い」というだけで有利。)

また、「中級者の知見」を得る方法が斬新だった。

それは入門書を10冊読み、内容が重なっているところを覚えるというもの。

中級に達するには、中級用のテキストが読むべきものだとおもっていたが、入門書を活用するという点が新鮮だ。

また、速読と熟読の違いも興味深い。

岡田さんいわく、速読は「インタビュー」のようなもので、簡単な抜粋をおこなうもの。

ゆえに、著者の意見に取り込まれることはない。

反対に熟読は「ドキュメンタリー」のようなもので、密着取材。

内容がよくわかるが、著者の意見に取り込まれる可能性がある。

ゆえに、著者の説得、説教されたいならば、熟読してもOKとのことだ。

考え方の本

動画のなかでは、さまざまな本が紹介されており、読みたい本がおおい。

そのなかでも、とくに気になったのが「考え方」を鍛える本で、以下の三冊だ。

海賊の経済学
論理病を治す
地頭力を鍛える

このなかでも是非とも読みたいのが『海賊の経済学』。

海賊というと、荒々しい無法者のイメージだったが、実際は決して粗野ではなく、統率された組織であったようだ。

インセンティブ、効率性、リスク回避といった経済効率性の原理から、国家の法が及ばない場所において、どういった秩序が発生するのか。

それを、海賊という組織を具体例にあげてとりあげている。

国家の法がなくとも、海賊の船長は民主主義的に選ばれ、船員たちは、平等な取り分や待遇を得るといった秩序が存在していた。

反対にいうと、国家に多くを期待しすぎてしまうと、かえって自らを不自由・不平等にしている可能性をも示唆している。

本書は残念ながら価格が高騰しているので、図書館を利用するか、安い古本を探すかしようと思う。

本屋の活用術

岡田斗司夫さんは、「本屋は最高の情報収集場所」と語っている。

それはまるで、王様貴族のような感覚を得られる、特別な場所とのこと。

本屋でのアドバイスは「普段見に行かないコーナーに行くべし」とのことだ。

「本屋は最高の情報収集場所」という意見には完全に同意で、目を引く表紙のデザインも勉強になるし、店頭にいけば何が流行っているのかを知ることもできる。

さらには、同じテーマの本が一覧できるのも便利。

そして、あまり興味のないテーマの棚にも、すぐに足を運ぶことができ、自分の抱えている問題にたいして、違った視点からアプローチする本も見つけることができる。

おわりに

個人的に、読書術のバイブルは『読書の技法』だが、岡田斗司夫さんの読書論も楽しめた。

本を紹介する語り口がわかりやすく、紹介されているどの本も魅力的だ。

後半ではSF小説も取り上げられており、岡田斗司夫さんも熱が入っているように感じた。

さっそく『地頭力を鍛える』を読んでみようと思う。

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