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レビュー:高城剛『グレーな本』

高城剛さんをご存じだろうか。

沢尻エリカさんの元夫ということで、記憶している人が多いかもしれない。

彼はスペインを拠点に活躍する映像作家であり、文筆家。

そんな著者の、独自の視点が楽しめる本が本書となる。

日本の問題点や、世界のこれからが語られている。

海外についても色々な視点で語られているので、海外移住や海外ノマドを考えている人には良い刺激になるはず。

英語のメールで笑いが取れるか?

海外にでるならば、必須となるのは英語力。

しかし、海外で活躍するのに必要な英語とは、一体どんな英語なのだろうか?

少なくとも、一部の企業で求められているような、TOEICで高得点を取ることではなさそうだ。

著者いわく、英語力で大切なのは流暢さではなく「英語のメールで笑いが取れるか?」ということ。

これは確かに納得だ。

やり取りする海外の人も一人の人間で、その人を笑わせるユーモアのセンスが武器になる。

Google Translateだけではなく、今ならChatGPTという助っ人もいるので、英文作成のハードルが下がっており、これからはますますセンスの時代になっていく。

また、海外のある国について調べるには、CIAの「ザ・ワールドファクトブック」をチェックすると良いというアドバイスも興味深かった。

コンテンツづくりの秘訣

本書では、著者のコンテンツづくりの秘訣が語られている。

それはズバリ、読者とのQ&Aの再編集。

それにより「コンテンツを無限」に生み出せると豪語する。

そもそも本書自体、著者が発行しているメルマガでの112の「Q&A」が元になっているので説得感がある。

そして、もう一つが「週一で全く違うことをする」ということ。

人生をかける価値のないものを全力でやることによって、自分自身が作り出した「自分のジレンマ」のようなものから、少し距離を置くことができると語る。

そうすることにより、冷静になり、客観的に問題を見ることができると語っていた。

著者のように、面白いことを追及することによって、自由な時間が増え、なおかつ収入や評価の向上につながるというのはうらやましい限りだ。

優先順位を決め、この「面白いこと → 自由な時間 → 収入や評価」というサイクルを回し続けることが大切だと感じた。

おわりに

世界を股にかけてノマドな活躍をする著者だからこその視点を楽しめる。

とりあげられているのは幅広いテーマで、たとえば政治、経済、ファッション、食、健康、英語、音楽、アート、精神世界、テクノロジー。

興味のあるテーマが必ず見つかるはずだ。


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