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【名作】表現豊かで素朴な短編アニメーション『砂の城』を知っているか?


ここで見れます

現在公式サイトで無料で見れるようですので、興味があれば是非見てみてください。


内容

これほど素朴で、愉快で、楽しめるアニメーションがあっただろうか!

本作をはじめて見た時の衝撃は忘れられません。

タイトルにもあるように「砂」を使ったアニメーションで、砂から生まれたキャラクターたちが遊び、たわむれ、さいごにまた砂に還るという物語です。

おすすめの理由

①砂の特性が生かされている

砂という素材の特性に着目しており、砂の「自由度の高さ」や「もろさ」のようなものを非常にユーモラスに映像化しています。

②表現に魅了される

音声はなく、キャラクターの動きと音楽だけでストーリーを語っていく表現力に驚かされます。

キャラクターの造形も魅力的で、動きに引き込まれます。

②子供から大人まで楽しめる

一見子供むけの作品かと思われるかもしれませんが、無邪気で素朴な作品の中の世界観は大人でも十分に楽しめます。

監督:コ・ホードマン

1940年オランダのアムステルダムで生まれ。

15歳で学校をやめ印刷会社で写真技師として働きだしますが、映画の仕事がしたいと思うようになり映画会社で働くようになります。

最初に任された仕事は、光学処理や特殊効果で、のちに撮影やラボ、録音の仕事も担当。

同時期に、アムステルダムの美術学校やハーグの写真学校に夜学に通いました。

職場では次第に複雑なものを任されるようになり、最終的に、デザイン、セット、編集、監督までこなすまでになります。

1965年にカナダに移住し、カナダ国立映画製作庁(the National Film Board of Canada / NFB)の教育映画部門で製作アシスタントとして働き始めます。

そして、1977年に完成した『砂の城』はNFBに初の米国アカデミー賞をもたらしました。

作品制作はすべて1人で行ない、撮影監督も自分で務めます。

すべて1人で作る制作スタイルに驚嘆する同業者も多く、彼の作り出す作品とともに、世界中のプロから尊敬と賞賛を集めています。

最後に

砂という素朴な素材を使って美しいストーリーを見せてくれる本作は、時間も8分と短くイチオシの作品です。

特に中盤の楽しい盛り上がりと、ラストの無情感の対比に、はかなさを呼び起こされました。

本作は砂のキャラクターで成り立っていますが、これは同時に、この世の全ての素材がアニメーションになりうるということを教えてくれる作品です。

そして、アニメーションという表現に興味がある方にはこの本がおすすめ。

ぼくたちの身近に溢れているアニメですが、そもそもどんな歴史をたどってきたかは意外と知らないですよね。

そこで役立つのが本書で、アニメーションとは何か、いつ、どこで、誰がどんな作品を創ったのかという全体感を俯瞰できる定番書です。

新書なので、カバンの中にいれて通学や通勤中にも読めて実用的。

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