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「スゴ本」の虜になる!?『わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる』を読んで

先日、おもしろいブログ記事を発見。

それは「スゴ本100」という記事で、厳選された100冊が紹介されており、楽しく読んだ。

その作者が本をだしているということで、さっそく手に取ってみた。

タイトルにあるスゴ本とは「自分を変える運命の一冊」のこと。

本書をざっくりとわけると、以下の3つについて語っている。
・スゴ本との出会い方と図書館の使い倒し方
・創作術について:読書術と執筆術
・カテゴリーごとのスゴ本紹介(怒り、子育て、性、死、食)

一番の学びは、「あなたの好きな作品を読んでいる、あなたの知らない人を見つける。」というもの。

いままで、好きな作家が読んでいる本を読むということは行っていた。

しかし、好きな作品を起点に、読み手をみつけるということはしていなかった。

自分と好みの合う読み手を探すことで、「スゴ本」と出会う確率をあげることができる

限られた時間のなかで、「スゴ本」に出会うまでひたすら読書を繰り返すのではなく、こういった方法で、運命の本との出会いを加速させたい。

そして本は「創作術」につながっていく。

よき読み手となり、よき作り手になるために、「読書術と執筆術」についての本を多数紹介。

目次からでも、どんな本が紹介されているかが分かるので、気になる人はぜひ覗いてみてほしい。

個人的には、表現力をみがくための『レトリックのすすめ』と、小説がなぜおもしろいのかが分かる『小説のストラテジー』が気になり、早速図書館で注文した。

読書とは一体どういうことなのかや、なんのために読書をするのかという、本質的な話題をとりあげ、考えさせられた。

最後に「死」についての記述が目にとまった。

というのも、いずれくるであろう「両親を見送るとき」というのは避けられないからだ。

本書でオススメされていたのは『欧米に寝たきり老人はいない』という本。

日本の医療が、終末期医療を問題化させないようにしている動機として、寝たきり老人を量産することが、医者と残される家族双方の利益にかなっていることを指摘。

どんな利益かというと、医療関係者にとっては、収益の最大化と、遺族からのクレームを受けるリスクを最小化できるというもの。

残される家族にとっては、悲しみを先送りすることができる。

終末期医療の問題点は、老人自身がどうしたいかという視点が欠けているという点。

その問題を解決するために、著者はポルスト(POLST)の作成を提案していた。

ポルストの正式名称は、「生命維持治療のための医師指示書(Physician Orders for Life-Sustaining Treatment)」。

終末期の治療方針を明確に記すことができる。

いざというとき、これを救急現場の医者にこれを見てもらい、治療方針に迷うことがないようにしておくことが可能。

医者の署名があるポルストは、患者の意思表示であるリビング・ウィルよりも強い効力を持つという。

アメリカ・カリフォルニア州が内容理解のための資料として用意しているPOLST用紙の日本語版PDFが分かりやすいので、参考になった。


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