永い後日談のネクロニカ:ダメージ計算式

はじめに

 永い後日談のネクロニカというゲームにおいて、マニューバの性能として最も重要なものは、それがどれだけのダメージを出せるか?という事である。
しかしながら、余程深く構築に関して考察しているような人であっても、
最小ダメージと最大ダメージ程度までの考察に留めているのが実情である。
それはなぜか?

ネクロニカのダメージ計算って滅茶苦茶ややこしいからである。

 今回は、曖昧に扱われることが多かったダメージ期待値にメスを入れ、
統一されたダメージ計算式を作成する事にする。

考慮するべき要素

 さて、以下はネクロニカにおいてダメージに関わる要素と、それぞれをどう処理するかに関しての話となる。
完成した式だけ見る場合は結論の項まで飛ばしてよい。

①基礎ダメージ
 まずは基本中の基本、マニューバの攻撃力とダメージ補正である。ここは何も難しいことは無いため省略。

②命中率
 続いて、攻撃が命中する確率を算出する。これは基本命中率0.5に5までの出目補正値÷10の変動を乗せる。
命中率P=0.5+出目補正値C÷10
(上限1、下限0)

③大成功
 大成功もまた火力に大きく寄与する要素である。
これは判定値が10を超えた分だけ1、2、3…と増加していく等差数列であり、それぞれ10分の1ずつの確率で発生する。
よって、出目補正値が10を超えるまでは
大成功ダメージ期待値G=(1+出目補正値C)×C÷2÷10
(C≧0の場合)

である。
 オートの出目補正値が10を超えることは無いため、基本的にこの式を逸脱することは無いと言って良いだろう。

④切断、爆発、全体攻撃
 これはホラー、レギオンに対してのダメージ計算で登場する。
単純に倍率をかけるだけなので割愛。

⑤連撃
 連撃は連撃回数の分だけ攻撃を繰り返す効果である。
という事は、命中率を公比とした等比数列の級数でその合計ダメージは表現できる。
 よって、連撃回数と④までで求めた一発のダメージに対して
総ダメージ期待値X=単発ダメージ期待値S×{1-命中率P^(連撃回数N+1)}÷(1-P)
(P<1の場合)
X=S×(N+1)
(P=1の場合)

となる。

結論

 完成したマニューバのダメージ期待値の計算式を以下に示す。

基礎ダメージD=マニューバの攻撃力+ダメージ補正
命中率P=0.5+出目補正値C÷10 (0≦P≦1)
大成功ダメージ期待値G=(1+C)×C÷2÷10 (10≧C>0の場合)
G=0 (C≦0の場合)
単発ダメージ期待値S=(D×P+G)×(切断、爆発、全体攻撃倍率)
総ダメージ期待値X=S×{1-P^(連撃回数N+1)}÷(1-P) 
(P<1の場合)
X=S×(N+1) (P=1の場合)

 まぁ、ネクロニカは振り直しができるので低いダメージを無かったことにしてこれ以上のダメージを出していることが多いのだが
 構築を考える際の参考になれば幸いである。

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