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"新商品''が言えない

こうやって漫画に残すと漫画を書いた時のことを思い出します。

”新商品”が言えなかった男の子の彼は当時、TTCに入ったばかりで卓球へのモチベーションは高いけど友達が少なくて打つ相手がいなかったせいか、よく練習相手をしていました。

彼の課題としては、この時はまだ下半身への意識が薄かった印象でしたが”子供卓球大会”という毎年行われる大田区の子供たちがこぞって参加する大会に出場し優勝してから、メキメキと実力をつけてきました。

もともと別の児童館などで卓球に触れていたせいか、最初からある程度の実力もあって体の使い方も安定していたからか、ちょっとした気づきで大きく変化したのかなと思いました。

僕がまだ友達替わりで練習相手をしてた時、彼に聞いたことがありました。

「いつもどんなことを考えて練習してるの?」

そう聞くと彼は答えてくれました。

「いつも?卓球のこと考えてるよ!電車の中とか、帰り道とか、ご飯食べてるときとか!」

僕の質問は練習中に考えてることを聞いたつもりでしたが、思ってもみないポジティブな誤算がありました。

人は感情で動いてるときは周りが見えにくくなるものです。その代わり深く物事を考察できると思うんです。彼は卓球が好きすぎてTTCがオープンする時間の1時間前にはしたでまっているような子でしたし、スマホの中も卓球のYouTubeで埋まっていたくらいです。

「これくらしなきゃ強くなれないですよ!」なんて言うつもりまったくありません。むしろ、楽しんでいるからこそ息をするように日常に卓球があふれ出ているように感じるのです。

良く「コーチ!どうやったらもっと強くなれますか?」と聞かれるので、僕は「強くなろうとしないことだよ」と伝えています。

強くなりたいという気持ちはいいことかもしれませんが、強くなるうえでは弊害になる可能性があります。なぜなら義務感を植え付けるからです。「やらなきゃいけない」と思ってるときは焦っている時です。でも、そもそも焦ってスポーツをする必要はないわけです。

続けていればいつか「私は強くなったのかもしれない…」と思う時が来るでしょう。

その時が来るまでに苦しい努力を積み重ねるか、楽しく続けて待つか。

僕たちは選ぶことができると思うのです。

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