『ふりかけ☆スペイシー』を買ったからお前も買え
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こんばんは。今日もお疲れ様です。
夜にもなってお疲れじゃない人は今すぐ疲れたほうがいい。何をしても大抵は疲れるが、『ふりかけ☆スペイシー』を遊んでみるのはどうだろうか。
疲れている人にも、『ふりかけ☆スペイシー』を買ってもらおうと思う。
疲れている頭によくきき、体のあちこちを刺激してよく眠れるはずだ。
(この記事はいわば販促記事で、現時点で買う気がない人に向けた文章をお届けします。なるべく舌触りの良い言葉だけ使っていくつもりであります。)
![](https://assets.st-note.com/img/1678261777450-cLJPXxiXxP.png?width=1200)
紹介①
このゲームはビジュアルノベルとよばれるジャンルで、文章をよんで適当にクリックしていけば最後まで行く。最悪画面を見なくてもクリアできるし、トロフィーもコンプリートできる。トロコン勢にうってつけのゲームだ。
ぜひ「ふりスペ、もうトロコンしたぜ!」と隣の家のガキに自慢しにいこう。
そういえば、ぼくはあんまりトロコンを目的にゲームを遊ばなくなってしまった。こうして無気力系ニートが誕生してしまうのだ。ニートと言えば時間、時間と言えばやり込み。ニートはディスガイアで全能力カンストキャラを作ることしか取り柄がないのに、である。
![](https://assets.st-note.com/img/1678261826157-DmTiWdPhuB.png?width=1200)
ゲームとしての最大の特徴はナンセンスでハイテンポなギャグ。
怒涛の勢いで繰り出される文章は常に光の速さで(恒速ってかw)こちらを置いていき、挟まれるパロディもキャッキャ……とはならず2歩下がって「なるほどね(ニチャ)」とぼくらを一旦落ち着かせるために存在している。むしろキャッキャとなるような人はどんなゲームでも楽しめると思うから、気負わず購入のボタンを押下してみるといい。
![](https://assets.st-note.com/img/1678262750280-epmHx6hg05.png?width=1200)
紹介②
先ほどハイテンポ、といったように、とにかく飽きさせない作りがうまく、ノベルゲーはダレるんだよなあ、(ダレるって何?)という人にもおすすめ。
ぼくらは脳みそをほぼ使わずに目の前の文章を読み、ちょくちょく出てくる黄色い単語をクリックすればネオ昭和辞典が気分転換という真名のTipsを出してくれる。知性の破壊エンジンこと𝕲𝖔𝖔𝖌𝖑𝖊のお世話にもあずからずに済む。このあずかるは与るって書くらしいです。
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![](https://assets.st-note.com/img/1678261709077-S0t7yWKWYf.png?width=1200)
画面からは常にチープなのか手抜きなのか分からない昭和臭が漂い、耳には奇妙な(そしてクオリティの高い)音楽が流れる。
とくに音楽はこのゲームのなかでも高評価で、前述した要素やノベル特有のなにかがギリギリ不快にならない境界を幅跳びさせることに成功している。読んでいる最中もチラチラとこの幅跳びは脳裏をよぎり、奇跡的にこれが強烈な面白さへと昇華されている、ような気がする。これが令和のサブリミナル効果なのかもしれない。
文章はふだんゲームライターをやっているだけあって(批評家やライターが書いたシナリオにも駄作はいっぱいあるが)計算されたセリフ回しは目を見張るものがある。というかノベルゲーなんだから目を見開いても文章しか入ってこない。メカ○〇のくだりは一本取られた!と思ったし、ブラックバスを食べるやつはどうかしている。
この文章能力と、うっかり生まれたであろう奇跡的な面白さが共存しているゲームこそ、ふりかけ☆スペイシーなのである。
うっかりであると信じたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1678263461986-ixfsR6N6I2.png?width=1200)
本文中の終了ボタンは「タイトルに戻る」処理なので、終わるか……と思った矢先にトムヤムクンを浴びることになる。蛍の光か。
横断歩道を行ったり来たりするスリル感に似ている 不快なのか快感なのかも分からないまま目の前の情報を口に詰め込んでいくうちに俺たちはヤムヤムトムヤムクンのとりこになっているんだ
——膳(@houryu_ji)_2023/3/8 PM16:13
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