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養生訓 巻第四 飲食下 鳳凰堂流解釈⑬

原文を現代文に改変
豆腐には毒あり。氣を塞ぐ。されども新しきを煮てにえばなを失わざる時、早く取り上げ、生莱菔(だいこん)のおろしたるを加え食すれば害なし。

鳳凰堂流意訳

豆腐には毒があり、氣を塞ぐ。

しかし新しいものを煮て、煮え時を失わずに早く取り上げ、だいこんおろしを加えて食べれば害ははい。

鳳凰堂流解釈
豆腐は甘味、寒性があり、帰経は脾、胃、大腸。

ここから考えるとこの毒は寒性が関与しているのではないかと考えています。

1642年に出版された、嘉永6年版『日用食性』には「豆腐を多食すると腎気を動かし、頭痛がしたり、湿しんやできものができる」と書かれています。

腎気は熱。熱に対して寒性は毒となり、脾胃腎(子午関係で大腸)の働きを害し、

腎気に影響を及ぼせば(木乗土)頭痛がおきてもおかしくなく、

冷えた湿気が溜まり、冷えを皮膚から排泄しようとする或いは熱が暴走すれば湿疹が起きてもおかしくない為に大根で解毒と湿気を取り除いているのではないかと考えています。

吉益東洞は薬と言われるものは、生薬は毒だから体外へ排泄しようとすると言っていますし、黄帝内経は生薬を毒薬と書いています。

身体が丈夫な人や熱を持っている人にとっては清熱解毒となる面はありますが、

こういう側面を知っていると豆腐が嫌いな人は身体が冷えている、或いは脾胃が弱く、湿気を溜め込みやすいのではないかと予測を立てられます。

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