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養生訓 巻第四 飲食下 鳳凰堂流解釈㊲

原文を現代文に改変

黄耆を服する人は、酒を多く飲むべからず。甘草を服する人は、菘菜(すずな)を食うべからず。

地黄を服するには、蘿蔔、蒜、葱の三白を忌む、菘(な)は忌ず。

荊芥を服するには生魚を忌む。

土茯苓を服するには茶を忌む。凡そこの如き類はかたく忌むべし。

藥と食物との恐忌むは自然の理なり。番木鼈(まちん)の鳥を殺し、磁石の針を吸うの類も、皆天然の性なり。この理疑うべからず。

鳳凰堂流意訳
黄耆を服用する人は酒を多く飲んではいけない。
甘草を服用する人は菘を食べてはいけない。

地黄を服用する際には人参、にんにく、葱と言う三白は禁忌となるが、菘は禁忌ではない。

荊芥を服用する際には生魚は禁忌。

土茯苓を服用する際には茶は禁忌。

上記類は厳密に避けるべきである。

薬と食べ物の食べ合わせによる副作用は自然の理である。
まちん(馬銭・馬銭子)は鳥を殺すことや磁石の針を吸うと言った類のものも天然自然の性質であり、この理を疑うべきではない。

鳳凰堂流解釈
漢方の生薬と一般的な食材、酒の食べ合わせについて書かれています。馬銭子は鳥だけでなく、犬、猫なども殺してしまう毒ですが、少量であれば健胃薬となったり、犬に噛まれた際の解毒として用いられたそうです。

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