養生訓 巻第七 用薬 鳳凰堂流解釈58
原文を現代文に改変
食物の毒、一切の毒にあたりたるに、黒豆、甘草をこく煎じ、冷になりたる時しきりにのむべし。温熱なるを飲むべからず。はちく竹の葉を加うるも良し。もし毒をけす藥なくば、冷水を多くのむべし。多く吐瀉すればよし。是古人急に備うる法なり。知るべし。
鳳凰堂流意訳
食物の毒やあらゆる毒があたれば、黒豆、甘草を濃いめに煎じ、冷たくなった時にのむ。
温かい状態で飲まないように。
破竹の葉を加えても良い。
もし毒をけす薬がなければ、冷水を多く飲む。多く吐瀉すれば良い。
これが古人が救急として備えた方法であるので知っておくと良い。
鳳凰堂流解釈
救急の場合は、本来必要なものが手元にない事もままある為、身近なものでの解毒法を書いています。
当然このような知識と事前イメージはしておいた方が良いですが、
前に書いたように、時間があれば傷寒論や神農本草経、本草綱目等を見て、生薬を揃えておくと良いです。
黄帝内経・素問に書かれている、『戦争が始まってから武器を作り始めたり、喉が渇いてから井戸を掘っても遅い』と言う言葉は平時の時こそ意識しておきたいものです。
養生もその為にあります。
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