養生訓巻第二総論下 鳳凰堂流解釈⑯
原文を現代文に改変
飲食は身を養い、眠り、臥は氣を養う。しかれども飲食節に過ぎれば脾胃を損なう。眠りがす事、時ならざれば元氣を損なう。この2つは身を養わんとして却って身を損なう。良く生を養う人は、つとに起き、夜は寝て、昼寝ず、常にわざを勤めて怠らず、眠り臥す事少なくして、神気を潔くし、飲食を少なくして腹中を清虚にす。かくの如くなれば、元氣よく巡り塞がらずして、病生ぜず。発生の氣、その養を得て、血気自ずから盛んにして病なし。これ寝食2つの節に当たれるは、また養生の要なり。
鳳凰堂流意訳
飲食は身体(血)を養い、眠りや横になる事は氣を養う。
しかし飲食が節度を過ぎれば脾胃を痛める。
眠り、横になるのが節度を過ぎれば元氣が少なくなる。
この2つは身体を養おうとして、却って身体を損なっている。
良く生命を養う人は、規則正しく起き、夜は寝て、昼寝はせず、常に意識して眠ったり横になることを少なくして、神気をキレイにし、飲食を少なくして腹中を清らかで空っぽにしていれば、元氣がよく巡り塞がらず、病は生じない。
氣は養なっていく事で気も血もそれぞれ盛んになって病になる事がなくなる。
この寝食2つの節度を考える事もまた養生の要である。
鳳凰堂流解釈
養生の大きな枠組みである、寝ることと食べること。
一つは寝ること
おおざっぱには、時間の節目を自然に合わせる事で、回復、循環を最大限に上げています。
現代科学的には23時前に寝ることで松果体からセロトニンを分泌し、朝日を浴びて起きることで体内時計をリセットできると言われていますが、
東洋医学では24時間を十二支に当てはめて、次の日の始めは前の日の23時が子の刻となる為、くしくも整合性がとれてます。
神気とは、先ずはその人それぞれが持っている本性、生きる本能、自我、魂と考えると良いでしょう。
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