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老子道徳経と中医学的身体観七十九


副題  任契



中医学的身体観としては、

自分自身の意識空間を縦回転と横回転の二種類で考えると、先天五行となる。

自分自身を中心として、縦回転は乾坤であり、心腎。

横回転を考えると中心が脾胃となり、左右が肝と肺。

鳳凰堂流解釈

七情は魂神意魄志から出てくる自分自身。

相手にとって良かれと思っていても、相手は同じように思っているとはかぎらない。

自分自身をちいさな太極とすると、
自分自身を省みて、相手との関係性を考慮し、伝える事が少し大きな太極となる。

個人、社会、国、自然と、横に広がる環があり、自分自身は成長として生命として縦に流れる環がある。


鳳凰堂流意訳

大きな怨みはどれだけ和らげても、必ず恨みが残る。

これは『善』とは言えない。

ここから思慮深い人は借金の証文を取っても、決して返済を厳しく要求しない。

徳のある人は、借用証書を握っているかのように落ち着き、徳なき者は税吏が税を取りたてるように,せっかちに責めたてる。

天の道は決してひいきをしないが常に善人を助ける。

直訳
大怨(たいえん)を和すれば必ず余怨(よえん)あり。

いずくんぞもって善となすべけんや。

ここをもって聖人は左契(さけい)を執(と)りて人に責めず。

有徳は契を司り、無徳は徹を司る。天道は親(しん)なし、常に善人に与(くみ)す。

原文
和大怨必有餘怨。安可以爲善。是以聖人執左契而不責於人。有徳司契、無徳司徹。天道無親、常與善人。

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