養生訓 巻第四 飲食下 鳳凰堂流解釈㉚
原文を現代文に改変
古今医統に、百症の横夭(おうよう)は多く飲食による。飲食の患は色欲に過ぎたりと言えり。
色欲は酒も絶つべし。
飲食は半日も絶つべからず。故に飲食の為に破らるる事多し。
食多ければ癪聚となり、飲多ければ痰癖となる。
鳳凰堂流意訳
古今医統と言う書物には、あらゆる病の原因の多くは飲食による、飲食の患は色欲よりも多いと書かれている。
色欲は酒の勢いで起こることがあり、飲食は半日も絶つ事ができない。
その為、色欲は飲食によって度を過ぎる事が多いのである。
また食が多ければ腫塊ができる病となり、飲が多ければ痰ができやすくなる。
鳳凰堂流解釈
古今医統とは、明代の徐春甫が著した『古今医統大全』の事。
ここでは飲食の過多により、色欲が生まれたり、食が多ければ腫瘍、飲料が多ければ痰ができやすくなると、
東洋医学での病の中心が先天五行に照らして脾となる事を具体的に示してくれています。
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