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無歯顎で食事を食べている


20年間、入れ歯無しでずっと食べてるんです!!!




介護士さんが血相を変えて激怒しています
今まで何の問題もなく、
入れ歯をしないで食べているのに!!!



歯医者はそんなに儲けたいのですかっ💢💢💢





カッチ―――ンと、きましたが
よー、頑張って抑えられました
しかし、そんな言い方はどうですか?



そもそも、
入れ歯をせずに食べさせていることの方が
よほどリスクがあるし、
本来、食べられるはずの食事形態でなく
20年間も過ごされてきた事実・・・



よくよくお話を伺っていくと
遠い昔の歯医者さんに
作ってもらった入れ歯が合わず
入れ歯をせずに食べるようになった、とのこと



今度は、
ガガーーーンと、きました😱😱😱



作成中の歯茎の型取り
完成後の調整など
しっかりとした義歯を作成しているのですが
こんなことが起こりうるのだと、
衝撃的な経験をさせていただきました



いまでは、認知症にもなっていましたが
職員さんにしっかりとご説明し
義歯作成をすることになりました
勉強会も開催しました





完成はもちろん良い義歯ができあがり
日々、入れ歯の装着もおこなっていただき
お食事も良好に摂取しております、と
ご報告を受けるまでになりました



これも、
しっかりと職員さんや看護師さんに説明し
職員の皆さんが納得し理解し
入居者様のためになるよう
日々、
取り組んでいただけたおかげであります




決して、
歯科単独で達成できることではなく
施設と連携し、協同できたことが
成功の理由です




さらには、
ご本人が大変気に入り、
「容姿も若くなった💕」と大満足!



お隣の方からも
「若くなったね~」と言われ
とても嬉しそうにされていました😊 





入れ歯とは、
食べる為に必要だと思われがちですが
食べる以外にもとても重要です





特に女性は
「顔貌」が変わり若く見えます(男性も)


この入居者様にとっては、
大きな大きな出来事になり
「喜び」にも繋がることができました



この様なエピソードも聞いたことがあります


ある歯科医師の先生が、
訪問歯科診療で
ご主人の義歯を作成していました



しかしながら、
義歯の完成に間に合わず
ご逝去されました





その歯科医師の先生は、
完成した義歯を奥様にお渡ししました。



そして奥様は
亡くなったご主人に義歯を装着し
お顔を両手でなぞりながら言いました



「ほら、ウチの主人、ハンサムでしょ」と


奥様は盲目の方でした



お亡くなりになられた後での 
義歯装着となりましたが
奥様にとっては、
かけがえのないご主人に
お元気だった頃のご主人に
「想い出」とともに蘇ってきたことでしょう





義歯ひとつでも
それぞれに無数の「想い」があって
患者様と向き合う時には
必ず患者様(ご家族)の
「バックボーン(背景)」を傾聴する
これは、「お人対お人」として
絶対に手を抜いてはいけない、と
心に誓った出来事でした



よろしければ、
ブログ 訪問歯科の道しるべ にもお越しください
掘り下げた内容で投稿しています



最後になりましたが、
「命のワンスプーン活動」
応援していただけますよう
今後とも、よろしくお願い申し上げます。



訪問歯科の道しるべ

入れ歯(義歯)について


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