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Vtuber 羽柴なつみの魅力 ~楽しいことを自由自在に~

 2020年4月25日、Vtuberデビューした774inc.所属「有閑喫茶あにまーれ」の羽柴なつみ。
 彼女、羽柴の魅力について、デビュー後1年間を振り返りながら再確認していきたいと思います。
 キィワードは「構成力」です。

羽柴ってどんな子?

 羽柴の概略紹介については非公式wiki等に譲るとして、ファン(羽柴の同類)の間からは概ね以下のようなVtuberとして認識され、また評価されています。(配信コメント等より)

【カッコいい、イケボ、賢い、歌うま、謎企画、動画ネタ、フリートーク、発想力、かわいい】

 全くもってその通り! どのポイントも彼女の魅力であり、大好きなところです。
 もちろん、人の魅力の受け止めは千差万別なので、それこそ同類の数だけ彼女の魅力は存在するでしょう。
 そんな中、私が最も魅力的に感じるのは、羽柴の「配信における題材や素材の取捨選択と、それらの組み立て方」の上手さ、つまり抜群に高い構成力です。
 本記事では、いくつかの配信アーカイブを例に、彼女の構成力について紹介していきたいと思います。

ベースとなる「高い構成力」

 まず、羽柴の構成力の高さがダイレクトにわかる配信アーカイブとして、初配信を紹介させていただきます。

【初配信】あれ?どうしてこうなった?#羽柴初配信【羽柴なつみ / あにまーれ】(2020.4/25)


 30分の枠の中で、名前や誕生日などの基本情報、あにまーれの店員ではないという特異なキャラクター、所属する「あにまーれ」というグループの紹介。
 完璧です。全く過不足ない自己紹介です。しかもお喋りのテンポが抑制されていて情報が受け止めやすく、なおかつ話の筋道がしっかりしているので30分間飽きることなく話が聞けます。
 これがデビュー配信です。配信上のテクニックを何も持たない状態でここまでのことができるのです。
 おそらくですが、配信全体を俯瞰して話題を選び、素材を用意し、事前に計算した通りのプランに沿ってやりきったのでしょう。

 つづいて、昨年12月に配信された、新衣装のお披露目配信です。

【#羽柴新衣装】どれが本当の自分だろう【羽柴なつみ / あにまーれ】(2020.12/27)


 前述にある通り、羽柴は歌が上手い。そして動画を使ったネタはこれ以前にも好評を得ています。
 なので、新衣装お披露目配信において、歌や動画があることは不思議ではありません。
 しかし、羽柴は「新衣装お披露目配信で動画ネタをする、歌を歌う」わけではありません。「動画や歌を使って新衣装を演出する」のです。
 あくまで、この配信の主目的は新衣装の紹介です。そしてそれを効果的に演出するために得意の動画と歌を「使った」のです。目的が明確でそれに沿って手段を選んだわけで、手間のかかる動画もメインコンテンツになりうる歌も、この配信では演出方法の一つなのです。
 だから、度肝を抜かれた。チャット欄の同類たちの反応がそれを物語っています。

思ったことを実現する「表現力」

 また、羽柴は歌や動画以外にも手段として使えるスキルを持っています。
例えば、演技力

【#あにまーれ感謝祭】カップルのノロケ話でイラついたら1000円募金【因幡はねる / あにまーれ】(2020.6/14)


 こちらはあにまーれ感謝祭の一枠です。所謂アニメ的なお芝居ではありませんが自然なトーンでの演技していて、歌と同様、声の使い方がすごく上手いことがわかります。

 別の例で、文章力も高いことがうかがえるのがこちら。

ひとり合唱コンクール【羽柴なつみ / あにまーれ】(2021.1/14)


 企画自体はゲストから提供された動画を紹介するものではありますが、コンクールと銘打ち、配信画面上で見事にコンクール会場を再現しています。「おもしろ動画紹介企画」ではなく、あくまで「コンクール」なのです。
 どうやって、それをやったのか。
 配信冒頭で非常にリアリティある会場アナウンスを行いました。本当のコンクール会場で行われそうなアナウンスをすることによって、リスナーを聴衆の立場に置き、その場をコンクール会場に仕立てあげました。
 そしてその会場アナウンスのリアリティを支えるのが、前述の演技力に加えて、台本の文章力です。てにをはや敬語にミスがあったり、言葉遣いがフィットしないだけで「会場アナウンス」が「会場アナウンスっぽいもの」に格落ちし、それが「コンクール」から「コンクールっぽいもの」への格落ちに繋がります。
 また、「コンクール会場の再現」をやってのけたことにより、ある種の笑ってはいけない空間を作ることができました。紹介される動画を盛り立てる最大限の演出です。

 またこの演技力と文章力を同時進行で見られる配信がこちら。

ふたり作の物語を読み聞かせます【羽柴なつみ / あにまーれ】(2021.1/21)


 コラボ相手の飛良ひかりの意図を汲み取りつつ、その発想をリアルタイムで文章化しています。また、朗読も披露されますが、最終的に朗読することも考慮して文章化しつつ、時間調整も図ってるので、取捨選択の判断が素早いことが伺えます。

自身のスキルの使い方が「上手い」

 こうしたスキルを上手くつかって配信内容を構成するため、謎企画と評される数々のコラボ企画も「一つの作品」として成立するものとなります。
 羽柴がMCを務めるコラボ企画で、高い構成力を窺い知ることができるのがこちら。

【検証】袋菓子は空気だから一口で食べられるよね【羽柴なつみ / あにまーれ】(2021.1/11)


 これは宗谷いちかとの初めてのサシコラボで、やってることはお菓子を口に詰め込むことだけです。
 独特な発想から来る突飛な内容で、羽柴の謎企画の代表格ですが、しかし、お菓子を口に詰め込むこと以外、ごく一般的な対談コラボのフォーマットに則って行われています。
 しかも、当初予定していたことが終われば、さっさと配信を終了させています。
 オーソドックスな構成の配信ができるからこそ、このような突飛な内容、短時間の配信でも企画が破たんせず成立することがわかる好例です。

【後輩力があるのは誰だ?】プロの後輩が今宵集結【羽柴なつみ / あにまーれ】(2020.12/17)


 こちらは、774inc.初の大型イベント「ななしふぇす どぅーいっと!」の直前に行われたコラボ企画です。
 大きなイベントを控えていた時期ではありますが、当時9名のあにまーれは、全員が揃った企画がまだありませんでした。(瀬島るい、飛良ひかりの加入発表で9名が揃ったことがありました)
 あにまーれの全員が見られる企画は望まれていたことでしょう。しかしイベント準備のために多忙を極める時期でもありました。
 制約のある中、全員同時ではなく入れ替わり形式とし、実は全員参加企画だったというサプライズ化し、しかもイベント前にあにまーれ全体を紹介するという構成に見事仕上げました。
 これをやったのは、羽柴です。リーダーの因幡はねるが多忙を極める中で。
 後に本人が配信で語っていますが、こういうこと行うのは自分であると自覚をもって企画したそうです。

羽柴と過ごすこれから

 ここまで、羽柴の抜群に高い構成力について紹介してきましたが、すべての配信で練りに練った配信をしているわけではありません。
 しろしば夏休みや、マイクラをはじめとするゲーム配信やフリートークなど、特にリラックスしている時は末っ子感ある可愛らしい一面を見せてくれます。またゲスト参加するコラボ企画では臨機応変な対応が光ります。
 非常に人懐っこく、あにまーれのみならず、グループの垣根を越えて774inc.の仲間からの信頼が厚いことは、774inc.の各配信から伝わってきます。

 2021年1月29日、病気療養の為の活動休止を発表。同年3月7日より活動再開しましたが、病が完治したわけではありません。その影響で現在は以前とは少し異なる配信スタイルを余儀なくされています。活動再開後の配信内で、その苦しい胸の内を語っています。
 Vtuberとしてというより、一人の女の子として、人生最大級のピンチと言える状況です。
 それでも彼女は配信を続けてくれています。コラボ企画も歌も、今は以前のように簡単にできる状況ではないかもしれません。
 ただ、彼女の抜群の構成力は、病気によって失われるようなものではありません。多少の時間はかかるでしょうが、また彼女は度肝を抜くような仕掛けを見せてくれるでしょう。
 羽柴なつみは、溢れる才能とそれを活かす抜群の構成力を持っています。自由自在に楽しいことが作れる希少な配信者なのです。

「羽柴なつみと過ごす毎日は、きっと楽しい。」

 これからも追い続けていきたいVtuberです。

#774inc . #あにまーれ #羽柴なつみ #Vtuber



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