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浪人できるのは、当たり前じゃない

どうも、兵庫県のuです。今回は、前回に引き続き受験の話題について自分が今思っていることについて記事にさせていただきます。最後まで読んでいただけると幸いです。

2020年春、自分は、大きな期待を胸に大学へ入学した。しかし、入学式は中止、授業はオンラインなど、なかなか自分の思い描いていた大学生活を過ごすことはできなかった。そして、そのまま、貴重な大学生活の内の8分の1が過ぎた。新しくできた友達は0。正直、孤独感が強かった。そんな時、1つの考えが出てきた。それは、浪人をしたい、ということである。実際、第一志望に落ちてしまった大学生が、大学在学中に第一志望の大学へ入学するために浪人をする「仮面浪人」といわれる浪人生も毎年、数人存在している。特に、今年はそういった人が増えると予想されている。理由は、コロナにより自粛期間が長かった分、家で勉強できる時間が多かったからだ。自分もそうなりたい、そう思い、親にもその旨を伝えた。

しかし、返ってきた返事は当然ながら、Noだった。それも当然だ。高い高い学費を払っていただいて入学させていただいているんだから。そして、仮面浪人しようとなると、さらにお金がかかる。それでも、当初は、本当に仮面浪人をしたいと思っていた。自分の家庭状況も知らずに…

そもそも、現役の受験生だった昨年から、1年間ずっと浪人をすることはだめだ、そういう風に言われてきた。まあ、当然といえば、当然だろう。どこの親が自分の子に浪人をしてほしいと思うだろうか。実際、自分も浪人などは考えずに受験まで一生懸命に勉強していた。しかし、受験を経験したことがある人なら分かると思うが、11月頃から指定校推薦や公募推薦といったものの発表が行われだし、周りの進路がどんどんと決まってくると、非常に焦ってくる。そして、そういった不安から一般入試組は、浪人という考えてはいけないものを現実的に考えようとしてしまう…

実際、自分の周りの友達にも浪人の話をしているような人は多かった。そして、周り友達の親は、浪人に対して断固反対、というわけではなさそうだった。しかし、自分の親は、何としても現役で大学に行ってもらう、かつ、自宅から通える範囲の大学に行ってもらう、という風に言っていた。自分としてもそれがベストだと思っていた。だが、実際そんなにうまくいくのだろうか、そういう風な不安もあった。

そして、そういった不安を抱えつつもなんとか受験を乗り切り、2020年の4月になった。結果は、前の記事でも書いたように第五志望の大学に後期受験の追加合格で合格した。合格した当初は、とても嬉しかった。しかし、その後、世の中がこういった状況になってしまったことや周り友達の状況などをみて、嬉しさと悔しさが半々になるような時があった。自分が思っていた以上に、周りは浪人生になった人が多かった。こんなことを言ったら、浪人生に怒られるだろうが、正直、浪人生が羨ましかった。自分でも、今年浪人したら自分の第一志望だった大学に合格することができるかもしれない、そんなことを思い、10月頃まで、少しずつ、親に隠れて勉強していた。

10月のある日、その日は、特に何もなく、学校が終わってからまっすぐ家に帰ってきた。そして、いつも通り家のポストを見ると、見覚えのない封筒が届いていた。何だろう、そう思い、封筒の宛先を見ると、なんと、弁護士事務所からだった。正直、とても驚いた。家に帰ると直ちに、親に、「これはどういうことだ。」と尋ねた。親からの返事は、「全てのことが片付いたら話す、11月まで待ってくれ。」と言われた。納得しなかったが、これ以上聞くのはまずいだろう、そう思い、11月まで訳を聞くのは待った。

そして、約束の11月になった。親の方から、「少しリビングへきてくれ。」そう言われ、リビングへ行った。リビングには、父と母がいた。そして、自分が席に着くと、父は、そっと書類が束ねられたファイルを出してこう言った、「実は、もう仕事やめた。」。衝撃だった。9月頃から家にいる期間が長いな、と思っていたが、まさか、やめていたとは思わなかった。詳しく話を聞くと、実は、ここ3、4年頃の業績があまり芳しくなかったらしい。この時、初めて、浪人せずに現役合格にこだわり、かつ、一人暮らしではなく実家からの通いにこだわっていたのか、理解できた。自分は、なんて馬鹿なことを言ってたんだろう、浪人どうこう言う前に、大学へ通わせていただいていること対して感謝しなければならない。率直に、そう感じた。

今回のこの経験で、浪人をするというようなことは考えなくなった。というか、考えれなくなった。今、大学へ通わせていただいていることに感謝しないとな、そういう風に考えるようになった。今年の受験生は、すごく大変だったと思う。例年以上に。現役生、浪人生含めて。だけど、大変なのは、君たちだけじゃない。君たちの親は、もっと大変かもしれない。どういう状況かは、人それぞれで違うと思うけど、全ての受験が終わってからでいいから、「受験させてくれて、ありがとう。」そういった言葉を自分がお世話になった人に対して、一言かけていただけるようになると、この記事の筆者としては、とても嬉しく思う。


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